「R」

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医療

処方箋のRx、知っていますか?

病院で診察を受け、お薬が必要な場合は、医師が処方箋を書いてくれます。この処方箋には、患者さんの名前や住所、薬の名前や服用方法など、様々な情報が細かく書かれています。そして、処方箋をよく見ると、「Rx」という記号が必ず書かれていることに気付くでしょう。一体この「Rx」は何を意味するのでしょうか。 この「Rx」は、ラテン語の「Recipe(レシピ)」の省略形で、「受け取れ」という意味の命令形です。つまり、医師が薬剤師に出す指示なのです。昔は、薬剤師が患者さん一人ひとりに合わせて、生薬などを調合して薬を作っていました。医師は処方箋に「Rx」と書くことで、薬剤師に薬の調合を指示していたのです。「Rx」に続く部分には、薬の種類や量、服用方法などが具体的に書かれており、薬剤師はこの指示に従って、必要な薬を調合していました。 現在では、ほとんどの薬が製薬会社で既に調合され、作られています。そのため、薬剤師が薬を調合する機会は少なくなりました。しかし、処方箋には今でもこの伝統的な「Rx」の記号が記されています。時代は変わっても、「Rx」は医師から薬剤師への指示であるという意味は変わっていません。医師が処方した薬を、患者さんが安全に正しく服用できるように、「Rx」という記号は処方箋において今でも重要な役割を担っているのです。
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関節可動域リハビリ:ROM

関節がどのくらい動くのかを示す範囲のことを、関節可動域といいます。これはよくROM(ロム)と略されます。このROMは、それぞれの関節がどれほど滑らかに、また自由に動けるのかを知るための大切な目安となります。私たちの健康状態や体の機能を正しく評価する上で、関節可動域は重要な役割を担っています。 具体的には、関節可動域を調べることで、関節の柔らかさや働き具合を測ることができます。例えば、肩の関節であれば、腕をどれくらい高く上げることができるのか、膝の関節であれば、どれくらい深く曲げ伸ばしできるのかといったことを調べます。これらの動きの範囲を測ることで、関節の状態を詳しく知ることができるのです。 関節可動域は、年齢を重ねるにつれて狭くなることがあります。また、怪我や病気によって動きが悪くなることもあります。例えば、骨折やねんざ、関節リウマチなどが原因で、関節の動きが悪くなることがあります。さらに、同じ姿勢を長時間続けることや、運動不足なども関節の柔軟性を低下させる原因となります。 関節の動きが悪くなると、日常生活に様々な支障が出てきます。例えば、歩行や階段の上り下り、着替えや食事などの動作が難しくなることがあります。また、関節の痛みやこわばりによって、活動量が減り、体力や筋力が低下することもあります。このような状態が続くと、生活の質が低下するだけでなく、他の病気のリスクも高まる可能性があります。 ですから、健康を維持し、体の機能の低下を早期に発見するためには、定期的に関節可動域を確認することが大切です。関節の動きに違和感を感じた場合は、早めに医療機関を受診し、適切なアドバイスや治療を受けるようにしましょう。また、日頃から適度な運動やストレッチを行い、関節の柔軟性を保つように心がけることも大切です。