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国際協力の担い手:NGO
非政府組織、いわゆるエヌジーオーとは、読んで字のごとく政府に関係しない組織のことです。英語では「Non-Governmental Organizations」と書き、その頭文字をとってNGOと呼ばれています。日本語では非政府組織と訳され、国や地方自治体などの行政機関に属さない組織のことを指します。
これらの組織は、営利を目的とせず、市民の自主的な活動によって運営されています。つまり、お金儲けのためではなく、人々の自発的な意志に基づいて活動しているのです。その活動範囲は非常に広く、国際協力、地域活動、環境保護、人権擁護、災害支援など、実に様々な分野で活躍しています。たとえば、開発途上国で井戸を掘ったり、学校を建てたりする国際協力、地域の高齢者を支援する活動、森や海を守る環境保護活動、差別や貧困で苦しむ人々を助ける人権擁護活動など、社会の様々な問題に取り組んでいるのです。
非政府組織は、政府や企業とは異なる立場から社会貢献を目指しています。政府は法律や政策に基づいて活動し、企業はお金儲けを第一に考えますが、非政府組織はそれらとは異なる視点で社会問題に取り組みます。人々の声に耳を傾け、現場の状況を把握し、よりきめ細やかな支援を行うことができます。近年、特に国際協力の分野で非政府組織の存在感が高まっており、世界的な課題の解決に重要な役割を担っています。紛争や災害、貧困、地球温暖化などの問題に対して、政府や国際機関と協力しながら、世界の人々の暮らしをより良くするために活動しているのです。彼らは世界各地で活動し、支援を必要とする人々に寄り添い、共に歩んでいます。その活動は、国境を越え、人種や宗教の違いを超えて、すべての人々の幸せのために続けられています。