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知って安心!糖尿病の基礎知識
糖尿病とは、血液中の糖分であるブドウ糖の濃度(血糖値)が高い状態が続く病気です。ブドウ糖は、私たちが活動するための大切なエネルギー源です。食事で摂った穀物や芋などに含まれる炭水化物が分解されてブドウ糖になり、血液によって全身に運ばれます。通常、食事をすると血糖値は一時的に上がりますが、すい臓から出るインスリンというホルモンのはたらきで、ブドウ糖は体中の細胞に取り込まれ、エネルギーとして使われたり、肝臓や筋肉に蓄えられたりします。こうして血糖値は適切な範囲に保たれます。しかし、糖尿病になると、インスリンの量が足りなかったり、インスリンのはたらきが悪かったりするため、血糖値をうまく下げることができなくなります。高い血糖値の状態が長く続くと、血管や神経が傷つけられ、様々な合併症を引き起こす危険性が高まります。
糖尿病は、大きく分けて四つの種類があります。一つ目は1型糖尿病です。これは、自分の免疫のはたらきによって、すい臓でインスリンを作る細胞が壊されてしまい、インスリンがほとんど作られなくなる病気です。子供や若い人に多く見られます。二つ目は2型糖尿病です。これは、加齢や肥満、運動不足、遺伝などが原因で、インスリンの量が少なくなったり、インスリンのはたらきが悪くなったりする病気です。糖尿病の多くがこのタイプです。三つ目は特定の原因による糖尿病です。遺伝子の異常や、すい臓の病気、ホルモンに関わる病気、薬などが原因で起こります。四つ目は妊娠糖尿病です。妊娠中に初めて見つかる糖の代謝の異常で、出産後に血糖値が正常に戻る場合が多いですが、将来糖尿病になる危険性が高いことが知られています。
糖尿病は初期には自覚症状がないことが多く、知らないうちに病気が進んでしまうことがあります。ですから、日ごろから健康診断を受けたり、血糖値を測ったりすることが大切です。早期発見、早期治療によって、合併症を防ぎ、健康な生活を送ることができます。