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大腸がん:知っておくべきこと

大腸がんは、食べ物の消化吸収を終えた後の残りかすの通り道である大腸にできるがんです。大腸は、盲腸、結腸、直腸といった部分から成り立っており、これらのどこにでもがんが発生する可能性があります。 大腸がんは、はじめは腺腫と呼ばれる良性の腫瘍として現れることが多く、この腫瘍が長い時間をかけて変化し、がんへと進行していきます。そのため、早期発見と早期治療が非常に大切です。初期段階では自覚症状がほとんどないため、健康診断や人間ドックなどで定期的に検査を受けることが早期発見につながります。 近年、日本人の食生活が欧米化してきた影響もあり、大腸がんの患者さんは増加傾向にあります。肉類中心の高脂肪、低繊維の食事は、大腸がんのリスクを高めると言われています。反対に、野菜や果物に多く含まれる食物繊維は、腸内の環境を整え、発がん性物質を体外へ排出する働きがあるため、積極的に摂ることが望ましいです。バランスの良い食事を心がけ、適度な運動を続けるなど、健康的な生活習慣を維持することは、大腸がんの予防に効果的です。 また、遺伝的な要素も大腸がんの発症に関係していることが分かっています。家族に大腸がんになった人がいる場合は、遺伝的な影響を受ける可能性があるため、定期的な検査をより一層心がける必要があります。早期発見のためには、便潜血検査や大腸内視鏡検査などがあります。医師と相談し、自分に合った検査方法を選択しましょう。 大腸がんは早期に発見されれば治癒率の高いがんです。日頃から自分の体の状態に気を配り、健康診断を積極的に受けることで、大腸がんの予防と早期発見に努めましょう。
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脳血管障害:知っておきたい基礎知識

脳血管障害は、脳の血管に問題が生じ、脳の働きに支障をきたす病気の総称です。私たちの脳は、体全体の司令塔として、運動や感覚、言葉、思考など、あらゆる機能をコントロールしています。脳血管障害になると、手足の麻痺や言葉の障害、意識障害など、日常生活に大きな影響を与える様々な症状が現れます。 脳血管障害は、大きく分けて三つの種類に分けられます。まず一つ目は、脳梗塞です。脳梗塞は、脳の血管が詰まることで、血液の流れが止まり、脳細胞に必要な酸素や栄養が行き渡らなくなることで起こります。血管が詰まる原因としては、動脈硬化や高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などが挙げられます。二つ目は、脳出血です。脳出血は、脳の血管が破れて出血し、周りの脳組織を圧迫することで起こります。高血圧が主な原因と考えられており、冬場や激しい運動時など血圧が急激に上昇する際に起こりやすいと言われています。三つ目は、くも膜下出血です。くも膜下出血は、脳の表面にある血管が破れて出血し、くも膜と軟膜と呼ばれる脳を覆う膜の間に血液が溜まる病気です。突然の激しい頭痛とともに発症することが多く、意識を失う場合もあります。 脳血管障害は、命に関わる危険性が高いだけでなく、後遺症が残る可能性も高い病気です。そのため、早期発見と早期治療が何よりも重要です。また、日頃からバランスの取れた食事、適度な運動、禁煙など、生活習慣の改善を心がけることで、予防に繋げることができます。少しでも異変を感じたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
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脳血管発作(脳卒中)について

脳血管発作、いわゆる脳卒中は、脳の血管に何らかの問題が生じ、脳の働きが損なわれてしまう病気です。突然症状が現れることが多く、後遺症が残る可能性も高い、深刻な病気です。大きく分けて三つの種類があります。一つ目は、脳の血管が詰まってしまう脳梗塞です。二つ目は、脳の血管が破れてしまう脳出血です。そして三つ目は、一時的に脳の血管が詰まる一過性脳虚血発作です。 脳梗塞は、血栓と呼ばれる血の塊によって脳の血管が詰まることで起こります。動脈硬化などが原因で血管が狭くなったり、心臓などから血の塊が流れてきて血管を塞いだりすることで発症します。脳出血は、高血圧などが原因で脳の血管が破れ、出血することで起こります。出血した血液が周囲の脳組織を圧迫し、損傷を与えます。一過性脳虚血発作は、脳梗塞と似た症状が現れますが、通常は24時間以内に症状が消失します。しかし、脳梗塞の前兆である可能性も高く、注意が必要です。 これらの種類によって症状や治療法、後遺症が異なってきます。例えば、脳梗塞では、詰まった血管の場所によって、手足の麻痺やしびれ、言葉の障害、意識障害など、様々な症状が現れます。脳出血では、激しい頭痛とともに、意識障害や手足の麻痺、嘔吐などの症状が現れることが多いです。一過性脳虚血発作も、手足の麻痺やしびれ、言葉の障害などが一時的に現れます。 脳卒中は、以前は高齢者に多い病気と考えられていましたが、近頃は食生活の変化や仕事の重圧の増加などによって、若い世代にも発症する例が増えています。年齢に関わらず、脳卒中の正しい知識を身につけ、予防に努めることが重要です。また、早期発見、早期治療によって、その後の経過を大きく変えることができます。少しでも異変を感じたら、ためらわずに医療機関を受診しましょう。
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救命処置:心肺蘇生法

心肺蘇生法(しんぱいそせいほう)とは、呼吸と心臓の動きが止まってしまった人に行う救命の手当です。突然心臓が止まることは、誰でも、いつでも、どこでも起こりうるため、いかに早く対応するかが生死を分ける大きなカギとなります。 心肺蘇生法は、胸骨圧迫(きょうこつあっぱく)と人工呼吸を組み合わせることで、血液の流れと呼吸を助けます。これにより、救急隊員が到着するまでの間に、救命できる可能性を高めるのです。一刻を争う状況で、居合わせた人が行うことができるため、救命の連鎖の中でも大切な役割を担っています。 胸骨圧迫は、心臓を両手で圧迫することで、血液を体中に送るための方法です。胸の真ん中を強く、一定のリズムで圧迫することが重要です。速さは、一分間に100回から120回程度が目安です。 人工呼吸は、肺に空気を送り込み、酸素を届けるための方法です。鼻をつまみ、口に息を吹き込みます。吹き込む空気の量は、胸が少し膨らむ程度で十分です。胸骨圧迫と人工呼吸を30対2の割合で繰り返し行います。 正しい知識と技術を身につければ、大切な人の命を救うことができるかもしれません。地域の消防署などで講習会も開催されているため、積極的に参加し、いざという時に備えましょう。
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慢性肺気腫(CPE)と暮らし

慢性肺気腫(まんせいはいきしゅ)は、肺の奥深くにある小さな空気の袋、肺胞(はいほう)が壊れてしまう病気です。この病気はゆっくりと進行し、呼吸の働きがだんだん悪くなっていきます。 肺胞は、体の中に酸素を取り込み、体から二酸化炭素を出すという、大切な役割を担っています。しかし、慢性肺気腫になると、この肺胞の壁が壊れてしまい、十分な酸素を体に取り込めなくなります。そのため、息苦しさや呼吸がつらいといった症状が現れます。病気が進むと、日常生活に大きな影響が出て、常に酸素を吸わなければならない状態になることもあります。 慢性肺気腫の主な原因は、長年の喫煙です。有害な物質を含む煙を長い間吸い続けると、肺に炎症が起き、肺胞が壊れてしまいます。また、大気汚染や仕事で粉じんを吸ってしまうこと、生まれつきの体質なども、この病気に関係していると考えられています。 慢性肺気腫は、残念ながら完全に治すことは難しい病気です。しかし、早く見つけてきちんと治療すれば、病気が進むのを遅らせ、症状を軽くすることができます。 禁煙は、慢性肺気腫の予防と治療において最も大切なことです。まだ病気になっていない人は、発症を防ぐために、そして既に病気の人も、病状の悪化を抑えるために、禁煙することが必要不可欠です。規則正しい生活とバランスのとれた食事を心がけ、医師の指示に従って薬をきちんと飲み、呼吸訓練などのリハビリテーションに取り組むことも大切です。
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命を守るための心肺停止への理解

心臓と肺の働きが止まってしまうことを、心肺停止といいます。心臓は体中に血液を送るポンプの役割をしており、肺は呼吸によって体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する役割を担っています。これらの働きが停止してしまうと、全身に酸素が行き渡らなくなり、生命を維持するために必要な臓器がうまく動かなくなってしまいます。 心肺停止は、多くの場合突然起こります。心臓が血液を送るポンプとしての機能を失うことを心停止といい、肺が呼吸機能を失うことを呼吸停止といいます。心停止と呼吸停止は同時に起こることもあれば、どちらか一方から始まることもあります。いずれの場合でも、一刻も早く適切な処置をしなければ、数分のうちに命を落としてしまう危険性があります。 心肺停止には様々な原因が考えられます。心臓の病気である心臓発作や不整脈、呼吸器の病気が原因となることがあります。また、事故などによるケガや、薬物の過剰摂取、溺れることなども原因となることがあります。 心肺停止は誰にでも起こりうる緊急事態です。そのため、心肺停止の兆候や対処法について知っておくことはとても大切です。普段から健康に気を配り、健康診断を定期的に受けることで、心肺停止になる危険性を減らすよう努めることも重要です。もしもの時に備えて、応急手当の方法を学んでおくことも役立ちます。地域によっては、消防署などで救命講習会などが開催されているので、積極的に参加してみるのも良いでしょう。 心肺停止は、迅速な対応が生死を分ける重大な事態です。正しい知識を身につけて、いざという時に落ち着いて行動できるよう、日頃から心構えをしておきましょう。
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高齢者の睡眠時無呼吸とCPAP療法

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。呼吸が止まる状態を無呼吸といい、通常は10秒以上続きます。一晩のうちに何度も無呼吸が繰り返されることで、様々な体の不調が現れます。 特にご高齢の方の場合、歳を重ねるにつれて体の筋肉が弱くなることが、睡眠時無呼吸症候群の大きな原因の一つです。のどの奥にある空気の通り道が、筋肉の衰えによって狭くなってしまうため、呼吸が止まりやすくなります。また、肥満も原因の一つです。首回りに脂肪がつくと、同様に空気の通り道を狭くしてしまいます。さらに、扁桃腺が大きい場合も、空気の通り道を塞いでしまうため、無呼吸が起こりやすくなります。 睡眠時無呼吸症候群は、放っておくと大変危険です。高血圧や脳卒中、心臓の筋肉が壊死する心筋梗塞といった、命に関わる病気を引き起こす可能性が高くなります。そのため、早期の発見と適切な治療が非常に大切です。 睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状としては、大きないびき、昼間の強い眠気、朝起きた時の頭痛などがあります。しかし、ご高齢の方の場合は、これらの症状がはっきりとは現れないこともあります。そのため、周りの家族や介護に携わる人が、いつもと様子が違うと感じたら、積極的に声をかけて注意深く観察することが重要です。例えば、日中、うとうとする回数が増えた、会話中に意識が途切れることがある、いつもより元気がないなど、些細な変化も見逃さないようにしましょう。少しでも気になる点があれば、早めに医療機関を受診し、専門家の診察を受けることをお勧めします。
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COVID-19とその影響

新型のコロナウイルスは、二〇一九年末に初めて確認された、未知のウイルスです。正式な病名は新型コロナウイルス感染症ですが、一般的には新型のコロナウイルス、あるいは略してコロナと呼ばれています。このウイルスによって引き起こされる病気は、時に重篤な肺炎を引き起こし、命を落とすこともあります。 このウイルスは、感染者の咳やくしゃみによって飛び散る細かいしぶき、いわゆる飛沫を介して人から人へ感染します。感染者の唾液や鼻水がついた物に触れた手で、自分の目や鼻、口などを触ることで感染することもあります。そのため、こまめな手洗いや手指の消毒、マスクの着用が感染予防に有効です。 このウイルスは非常に感染力が強く、あっという間に世界中に広がり、世界的な流行を引き起こしました。初期の頃には、その強い感染力と未知のウイルスであるがゆえの不安から、社会全体に大きな混乱が生じました。人々の移動は制限され、学校や職場は閉鎖され、経済活動も停滞しました。 感染の初期症状は、発熱、咳、のどの痛み、倦怠感など、風邪によく似た症状です。しかし、症状が悪化すると、息苦しさや強い倦怠感、肺炎などを発症することがあります。高齢者や基礎疾患のある人は、重症化するリスクが高いとされています。感染が疑われる場合は、速やかに医療機関に相談することが大切です。 新型のコロナウイルスとの闘いは、長期にわたっています。一人ひとりが感染予防対策を徹底し、感染拡大の防止に努めることが重要です。また、ワクチン接種や治療薬の開発など、科学の進歩にも大きな期待が寄せられています。
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COPDと介護の関わり

慢性閉塞性肺疾患、いわゆるCOPDは、肺の慢性の病気です。この病気は、主にタバコの煙などの有害物質を長期間吸い続けることで引き起こされます。もちろん、タバコ以外にも、大気汚染や有害な粉塵への曝露なども原因となることがあります。これらの有害物質を吸い込むと、肺の中で炎症が起き、空気の通り道が狭くなってしまうのです。 COPDの主な症状は、咳や痰、そして息切れです。初期の段階では、これらの症状は軽く、日常生活に大きな影響がない場合もあります。しかし、病気が進行すると、少し体を動かしただけでも息切れが激しくなり、日常生活に支障をきたすようになります。例えば、階段の上り下りや買い物など、普段何気なく行っていたことができなくなることもあります。さらに症状が進むと、呼吸不全を起こし、酸素吸入が必要になることもあります。 COPDは完治することが難しい病気ですが、適切な治療を受けることで、症状の進行を遅らせ、日常生活の質を維持することが可能です。治療の中心となるのは、薬物療法です。医師の指示に従って、吸入薬や内服薬をきちんと服用することが大切です。また、呼吸リハビリテーションも効果的です。専門家の指導のもと、呼吸のトレーニングを行うことで、呼吸機能の改善や息切れの軽減が期待できます。 COPDは高齢者に多い病気であり、介護が必要となるケースも少なくありません。症状が進むと、日常生活の様々な場面で介助が必要になります。例えば、着替えや食事、入浴などの介助が必要になることがあります。また、呼吸が苦しい場合は、体位変換の介助をすることで、呼吸を楽にすることができます。COPDの介護においては、患者さんの状態をきちんと把握し、適切な介助を行うことが重要です。そして、患者さんにとって安心できる環境を整え、精神的なサポートもしていくことが大切です。
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慢性骨髄性白血病:知っておくべき知識

慢性骨髄性白血病は、血液の癌の一種です。血液を作る骨髄の中にある造血幹細胞という細胞に異常が起こり、白血球の一種である顆粒球が過剰に作られてしまう病気です。「慢性」と名前についている通り、進行は比較的ゆっくりで、初期の段階では自覚症状がないことも少なくありません。 しかし、そのまま放置してしまうと急性転化と呼ばれる状態になり、病気が急速に悪化してしまうことがあります。急性転化すると、貧血や出血、感染症などを引き起こし、命に関わる危険性も高まります。ですから、早期発見と適切な治療が何よりも大切になります。 慢性骨髄性白血病は、高齢者に多く見られ、男性の方がやや罹りやすい傾向があります。また、喫煙との関連性も示唆されていますが、はっきりとした原因はまだ解明されていません。 近年、分子標的薬という新しい薬の開発によって、慢性骨髄性白血病の治療成績は飛躍的に向上しました。多くの患者さんが長期生存できるようになっています。しかし、治療には副作用が伴う場合もありますので、医師とよく相談し、患者さん一人ひとりに合った最適な治療法を選んでいくことが重要です。 慢性骨髄性白血病は、決して治らない病気ではありません。適切な治療と定期的な検査を受けることで、病状をうまくコントロールし、普通の日常生活を送ることが十分に可能です。日頃から自分の体の状態に気を配り、少しでも異変を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
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クロイツフェルト・ヤコブ病を知る

人の脳に異常なたんぱく質がたまり、神経の働きを悪くする病気に、クロイツフェルト・ヤコブ病があります。この病気は、プリオンと呼ばれる、異常な形に変化したたんぱく質によって起こります。プリオンは、まるで伝染病のように、周りの正常なたんぱく質を次々と異常な形に変えていきます。この変化の連鎖が脳の細胞を壊し、様々な神経の症状を引き起こします。 クロイツフェルト・ヤコブ病には、大きく分けて三つの型があります。最も多いのは原因のはっきりしない「散発型」です。何も心当たりがないのに、突然発症するのが特徴です。次に、「遺伝型」は、家系の中で同じ病気の人が複数いる場合に疑われます。これは、プリオンというたんぱく質を作る設計図である遺伝子の変化が原因です。最後に「医原型」は、医療行為によって感染した型です。過去には、脳の手術で使われた硬膜の移植や、成長ホルモンの注射などが原因となることがありました。今では、医療行為における感染を防ぐ対策が徹底されているので、医原型の発症は大変少なくなっています。 この病気を正しく診断するには、神経の働きを調べる検査や、脳波を測る検査、脳の画像を撮る検査などを行います。場合によっては、脳の一部を採取して調べることもあります。残念ながら、今のところ根本的な治療法は見つかっていません。そのため、症状を和らげる治療が中心となります。
介護施設

ケアハウス:CHってどんなところ?

ケアハウスは、軽度の介護が必要な方や、一人暮らしに不安を感じる高齢者の方のための住まいです。比較的お元気で、身の回りのことはある程度ご自身でできるけれど、少しの支援があるとより安心して暮らせる、という方に適しています。特別養護老人ホームのように常に介護が必要な方ではなく、自立した生活を送りたいけれど、万が一の時に備えたいという方にぴったりです。 ケアハウスでは、家庭的な雰囲気の中で、食事の提供や入浴の介助といった日常生活の支援を受けることができます。栄養バランスの取れた温かい食事を毎日きちんと食べられることは、健康維持に欠かせません。また、入浴の際に少し手伝いが必要な方でも、安心して快適に入浴を楽しめます。さらに、健康管理や健康相談、定期的な健康診断なども行われ、日々の健康をしっかりと見守ります。 ケアハウスは、単に住む場所を提供するだけでなく、入居者同士が交流できる場としての役割も担っています。他の入居者と談笑したり、一緒にレクリエーションに参加したりすることで、孤独感を解消し、社会的なつながりを維持することができます。日中、ご家族が仕事などで家を空けている場合でも、ケアハウスで楽しく充実した時間を過ごすことができます。 ケアハウスは、住み慣れた地域で、安心して自分らしく暮らし続けられるよう支援する場です。一人暮らしの不安を解消し、楽しく充実した毎日を送りたい方は、ぜひケアハウスを検討してみてください。様々なサービスを通じて、高齢者の皆さんが安心して快適に暮らせるよう、お手伝いさせていただきます。
医療

CAPD:在宅透析の基礎知識

CAPDは、持続携行式腹膜透析と呼ばれる在宅透析療法の一つです。腹膜透析とは、私たちの体の中に本来備わっている腹膜という膜を透析膜として利用する治療法です。お腹の中にカテーテルと呼ばれる細い管を留置し、その管を通して透析液を注入します。すると、腹膜を介して血液中の老廃物や余分な水分が透析液に移動し、その後、古い透析液を排出することで、血液をきれいにする仕組みです。 CAPDは、この腹膜透析の中でも、機械を使わずに自分の手で透析液を交換する方法です。日中に数回、決まった時間ごとに新しい透析液を注入し、一定時間お腹の中に入れた後、古い透析液を排出します。この一連の作業をバッグ交換と呼び、通常1日に4回程度行います。夜間、寝ている間に行う自動腹膜透析(APD)とは異なり、CAPDは日中に行うため、電源や機械が必要ありません。 CAPDの大きな特徴は、自宅で、自分のペースで行えることです。通院の負担が少なく、時間の自由度が高いことから、仕事や趣味、家事など、日常生活との両立がしやすい治療法です。また、機械を使用しないため、操作が比較的簡単で、高齢の方でも行いやすいという利点があります。さらに、ゆっくりと時間をかけて透析を行うため、体に負担がかかりにくく、血圧の変動が少ないというメリットもあります。 一方で、CAPDを行う上では、毎日きちんとバッグ交換を行う必要があり、自己管理が非常に重要となります。感染症のリスクもあるため、清潔な環境で作業を行うことや、定期的な検査を受けることが大切です。医師や看護師の指示をよく守り、正しくCAPDを行うことで、より良い生活を送ることができます。
介護用品

車椅子:介助と介護の違い

車椅子は、利用者の移動を助ける大切な道具であり、大きく分けて人の手で動かすものと、電気を動力とするものの二種類があります。人の手で動かす車椅子は、利用者自身が車輪を手で回して移動するか、介助者が後ろから押して移動を助けます。利用者自身で動かす場合は、腕や肩の力が必要となります。介助者がいる場合は、坂道や段差などでは介助者の負担が大きくなることもあります。このタイプの車椅子は、比較的価格が安く、構造も単純であるため、扱いやすいという利点があります。一方、電気を動力とする車椅子は、モーターによって動くため、利用者は操作レバーなどを用いて楽に移動できます。腕や肩の力が弱い方や、長距離の移動が必要な方にとって、自立した生活を送る上で大きな助けとなります。また、介助者の負担軽減にも大きく貢献します。ただし、人の手で動かす車椅子に比べて価格が高く、充電が必要となるなど、取り扱いには注意が必要です。 車椅子の種類を選ぶ際には、利用者の体の状態や生活する環境を考慮することが重要です。例えば、家の中で主に使う場合は、小回りが利き、狭い場所でも移動しやすい軽量な車椅子が適しています。一方、屋外での使用が多い場合は、段差やデコボコ道でもスムーズに移動できる、頑丈な作りの車椅子が適しています。また、折りたたむことができる車椅子は、持ち運びに便利であるため、旅行や外出の際に役立ちます。車椅子を選ぶ際には、利用者の体の状態に合った座面の大きさや背もたれの高さなども重要な要素となります。座り心地の良さも、快適な生活を送る上で欠かせない要素です。最適な車椅子を選ぶことで、利用者の生活の質を向上させ、より自立した生活を送ることができるようになります。