障害者雇用促進法

記事数:(1)

その他

ノーマライゼーション:共に生きる社会を目指して

誰もが当たり前に暮らせる社会を作る、これがノーマライゼーションの目指すところです。この考え方は、障害のある人もない人も、同じように社会に参加し、地域の中で共に暮らすことを大切にしています。障害のある人を特別な存在として区別するのではなく、一人ひとりの違いを認め合い、尊重し合う社会を目指しているのです。 このノーマライゼーションという考え方は、1960年代に北欧で誕生し、世界中に広まりました。日本では、1960年に施行された知的障害者福祉法で初めてこの言葉が使われ、その後、様々な法律や制度に取り入れられてきました。ノーマライゼーションは、単に障害のある人の生活を支えるだけでなく、社会全体のあり方を変える必要があるという、大切な理念に基づいています。 障害のある人が暮らしにくいのは、個人の問題ではなく、社会の仕組みに問題があると考えます。例えば、段差が多く車いすでの移動が難しい、情報が音声や点字で提供されていないなど、社会の環境が障害のある人の社会参加を妨げているのです。これらの社会環境を改善していくことが、ノーマライゼーションではとても重要になります。 具体的には、公共交通機関のバリアフリー化や、情報提供の手段を多様化するなど、様々な取り組みが必要です。また、障害のある人に対する偏見や差別をなくすための啓発活動も大切です。ノーマライゼーションは、障害のある人だけでなく、高齢者や子ども、外国人など、誰もが暮らしやすい社会を作るための考え方であり、私たち一人ひとりがこの考え方を理解し、行動していくことが重要です。