関節リウマチ

記事数:(2)

健康の維持

朝のこわばり、その原因と対処法

朝、目を覚ました時、手足や指に力が入らず、動かしにくいと感じたことはありませんか?これが「朝のこわばり」と呼ばれる症状です。まるで機械仕掛けの人形のように、関節がスムーズに動かず、布団から起き上がる、服を着る、といった日常の動作が困難になることもあります。 この朝のこわばりは、その程度や続く時間に個人差があり、一時的なものから、毎日続く慢性的なものまで様々です。健康な人でも、長時間同じ体勢で眠っていたり、体が冷えていると、一時的にこわばりを感じることがあります。例えば、寝相が悪く、腕を枕の下敷きにして眠ってしまった時などは、起床時に腕がしびれて動かしにくい、といった経験をされた方もいるのではないでしょうか。また、冬場の冷え込みが厳しい時期には、体が冷え切ってしまい、朝起きた時に動きが鈍くなることもあります。このような場合は、時間が経つにつれて自然と症状が軽くなることが一般的です。 しかし、毎朝のようにこわばりが続く、こわばりが強い、痛みが伴うといった場合には、何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。関節リウマチなどの膠原病、変形性関節症、パーキンソン病などがその代表的な例です。これらの病気は、早期発見、早期治療が大切です。毎日の生活に支障が出るほどのこわばりや、強い痛みがある場合は、我慢せずに医療機関を受診し、専門医の診察を受けるようにしましょう。自己判断で放置すると、症状が悪化したり、適切な治療の開始が遅れてしまう可能性があります。気になる症状がある場合は、早めに医師に相談することが大切です。
医療

リウマチと日常生活の介助

関節リウマチは、体のあちこちの関節に炎症が起こり、痛みや腫れが現れる病気です。炎症は滑膜と呼ばれる関節を包む膜に起こり、これが長引くと関節の軟骨や骨が破壊され、関節が変形したり動かなくなったりします。進行すると日常生活に大きな影響を及ぼし、着替えや食事、歩行といった基本的な動作が難しくなることもあります。 この病気の原因ははっきりとは分かっていませんが、自分の免疫システムが誤って自分の関節を攻撃してしまうことが主な原因と考えられています。遺伝的な要素も関係していると考えられていますが、必ずしも遺伝するわけではなく、同じ家系でも発症しない人がいることも少なくありません。また、喫煙や細菌、ウイルス感染なども発症に関わっている可能性が指摘されています。 初期症状としては、朝起きたときの手足のこわばりや関節の痛みが挙げられます。特に手指や手首、足指といった比較的小さな関節に症状が出やすい傾向があります。病気が進むと、膝や肩、肘といった大きな関節にも炎症が広がり、日常生活での動作が困難になることもあります。 関節リウマチは早期発見、早期治療が何よりも大切です。適切な治療を行わずに放置すると、関節の破壊が進んでしまい、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。治療には、痛みや炎症を抑える薬、免疫の働きを調整する薬など様々な薬物療法が用いられます。また、関節の動きを良くするための運動療法や温熱療法などの物理療法、変形がひどい場合には手術療法を行うこともあります。 日常生活では、関節に負担をかけすぎないよう注意することが重要です。無理な運動や重いものを持つことは避け、適度な休息を挟みながら活動しましょう。適度な運動は関節の機能維持に役立ちますので、医師や理学療法士の指導のもと、無理のない範囲で行うことが推奨されます。バランスの取れた食事を摂り、心身ともに健康を保つことも大切です。関節リウマチは長く付き合っていく病気であるため、患者さん自身も病気についてよく理解し、積極的に治療に取り組むことが大切です。周りの家族や友人、医療従事者の理解と協力も、患者さんの支えとなります。