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睡眠障害と高齢者ケア
「睡眠障害」とは、夜間にしっかりと眠ることができず、日中の生活にまで影響を及ぼす状態のことを言います。ただ一晩眠れなかったという一時的なものではなく、ある程度の期間に渡って繰り返し眠れない、あるいは睡眠の質が低い状態が続くことを指します。
この睡眠障害は、加齢とともに起きやすくなると言われています。年を重ねると、身体の機能が低下し、ホルモンの分泌リズムも変化します。また、生活習慣の変化や、持病のために服用している薬の影響なども、睡眠に影響を与えることがあります。
睡眠障害には様々な種類があります。例えば、「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」「ぐっすり眠れない」といった症状が現れます。これらの症状が続くと、日中は強い眠気に襲われたり、集中力が低下したり、疲れが取れにくくなったりします。また、倦怠感やイライラ感が募り、意欲の低下にも繋がります。
高齢者の場合、睡眠障害が認知症のリスクを高めるという報告もあります。さらに、転倒や骨折のリスクを高めるなど、身体的な健康にも悪影響を及ぼします。
睡眠障害は、高齢者の生活の質(QOL)を著しく低下させる大きな要因です。規則正しい生活習慣を心がけたり、睡眠環境を整えたりすることで睡眠の質を改善できる場合もあります。睡眠に問題を抱えている場合は、早めに専門の医師に相談することが大切です。