転倒防止

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介護用品

転倒予防に!ルームシューズのススメ

家のなかで使う、専用の履き物のことをルームシューズといいます。形は靴に似ていて、スリッパと違ってかかとを覆うものがほとんどです。そのため、足全体を包み込むような形で、安定感があります。 お年寄りの転倒事故は、家の中で起こることがとても多いです。寝室や居間、廊下など、普段過ごす場所でよく発生しています。スリッパは脱げやすいので、つまずきの原因になることがあります。ルームシューズは足にぴったりとフィットし、脱げにくい構造なので、転倒の危険性を減らすことができます。 ルームシューズの底には、滑りにくい加工がされているものが多く、床の状態に関係なく、安全に歩くことができます。また、つま先が覆われているので、足の指を守ってくれます。小さな段差や物につまづいた時に怪我をするのを防ぎます。 冬は足元が冷えやすいですが、ルームシューズは保温性にも優れているので、冷え対策にもなります。 様々な素材やデザインのものがありますので、好みに合わせて選ぶことができます。足のむくみやすい方には、調整できるタイプのものもおすすめです。ルームシューズを選ぶ際には、サイズが合っているか、脱げにくいか、滑りにくいかといった点に注意しましょう。高齢者の方だけでなく、小さなお子さんや妊娠中の方など、転倒のリスクが高い方にもおすすめです。
移動の介助

姿勢保持の基礎:基底面積

基底面積とは、体を支えるために必要な、床と接する部分の広さのことを指します。分かりやすく言うと、立っている時や座っている時に、足や臀部(でんぶ)、あるいはその他の体の部分が床に触れている部分の面積です。この面積が大きいほど、重心が安定し、倒れにくくなります。 例えば、両足で立っている場面を想像してみてください。この時の基底面積は両足の面積の合計となります。次に、片足立ちになってみてください。基底面積は片足の面積だけになり、両足で立っている時よりも小さくなります。そのため、片足立ちの方がバランスを崩しやすく、倒れやすいと感じるはずです。 また、杖を使うとどうなるでしょうか。杖の先が床に触れることで、体を支える面積が増えます。つまり、杖を使うことで基底面積を広げ、安定性を高めることができるのです。 椅子に座っている場合はどうでしょうか。座っている時は、椅子の座面が基底面積となります。座面が広い椅子に座ると安定感があるのは、基底面積が広いからです。立ち上がる時は、足の裏が床に接するため、足の裏が基底面積となります。 このように、基底面積は立っている時、座っている時、歩いている時など、常に変化します。そして、基底面積の広さは、体の安定性に大きな影響を与えます。転倒を防ぎ、安全に過ごすためには、基底面積を意識することが大切です。