敗血症

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医療

壊疽:その兆候と対処法

壊疽とは、体の組織、特に皮膚や皮下組織が、血液の流れが悪くなることで死んでしまう状態です。血液は体中に酸素や栄養を運ぶ大切な役割を担っていますが、様々な理由でその流れが滞ると、組織に必要な酸素や栄養が届かなくなり、結果として組織が壊死してしまいます。壊疽によって壊死した組織は、時間の経過とともに暗褐色や黒色に変色していきます。 壊疽の初期症状としては、患部の冷感やしびれ感などがあげられます。まるで感覚が鈍くなったように感じることがあります。しかし、病気が進行するにつれて、激しい痛みや腫れが現れ、皮膚には水ぶくれができることもあります。さらに症状が悪化すると、壊死した組織が腐敗し始め、強い異臭を放つようになります。 壊疽は放置すると命に関わる深刻な状態になる可能性があります。ですので、早期発見と適切な治療が非常に重要です。糖尿病や動脈硬化、閉塞性動脈硬化症などの病気を持っている人は、血液の流れが悪くなりやすい傾向があるため、壊疽のリスクが高くなります。日頃から足の指先など、体の末端部の状態に注意を払い、異変を感じたらすぐに医師の診察を受けるようにしましょう。また、凍傷や重度のやけども、組織への血流を阻害し壊疽を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。適切な処置を行い、傷の悪化を防ぐことが大切です。
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高齢者に多い敗血症を知ろう

敗血症は、体の中で起きた感染症が血液中に広がり、全身に炎症を引き起こす命に関わる危険な病気です。肺炎や尿路感染症といった、どこにでも起こりうるありふれた感染症がきっかけとなり、血液を通して病原菌が全身に運ばれることで発症します。通常、健康な人の体には、病原菌の侵入を防ぎ、感染症を抑え込む免疫機能が備わっています。しかし高齢者の方や、病気や治療の影響で免疫力が低下している方の場合、この防御システムが十分に機能せず、感染症が重症化しやすく、結果として敗血症へと進行する危険性が高まります。 特に高齢者の方は、免疫力の低下に加え、複数の病気を抱えている場合が多く、持病の悪化がきっかけで敗血症を発症することも少なくありません。例えば、糖尿病や心臓病などの持病があると、感染症への抵抗力が弱まり、敗血症のリスクが高まります。また、高齢者は若い人に比べて体の反応が分かりにくく、初期症状を見逃しやすいという問題もあります。 敗血症の初期症状は、発熱、悪寒、倦怠感など、風邪とよく似た症状であることが多く、見分けるのが難しい場合があります。しかし、風邪とは異なり、敗血症は急速に悪化し、呼吸困難、意識障害、臓器不全などの深刻な状態に陥ることがあります。そのため、早期発見と迅速な治療が何よりも重要になります。少しでも異変を感じたら、すぐに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。特に高齢者で風邪のような症状が見られる場合は、敗血症の可能性も考慮し、早めに医師に相談することが大切です。