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薬の効果と量:有効量とは
病気やけがを治すため、病院では様々な薬が使われています。薬は、体に良い変化をもたらすために使われますが、その量が多すぎても少なすぎても、良い結果は得られません。ちょうど良い量を使った時に、薬は一番よく効きます。この、一番よく効く量のことを「有効量」と言います。
薬を飲む時、私たちが期待するのは、病気やけがの症状が軽くなる、あるいは治ることです。例えば、熱がある時に解熱剤を飲むと、熱が下がって体が楽になります。これは、薬が有効量で使われたからです。しかし、解熱剤を必要以上にたくさん飲んでしまうと、体に悪影響が出る可能性があります。反対に、飲む量が少なすぎると、熱が十分に下がらず、つらい状態が続いてしまうかもしれません。
薬の効果と量は、シーソーのような関係にあります。少なすぎると効果が弱く、多すぎると副作用のリスクが高まります。有効量は、このシーソーのちょうど真ん中、効果と安全性のバランスがとれた最適な量のことです。
有効量は、薬の種類、病気の状態、年齢、体格などによって一人ひとり異なります。そのため、医師や薬剤師の指示に従って、決められた量を正しく服用することが大切です。自己判断で量を変えてしまうと、効果が得られないばかりか、体に思わぬ害を及ぼす可能性もあります。薬について疑問があれば、遠慮なく医師や薬剤師に相談し、安心して治療を受けられるようにしましょう。