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介護療養型病床とは何か?
介護療養型病床は、長期にわたる医療と介護の両方を必要とする高齢者の方々を中心とした、医療施設内に設置された病床のことです。医療と介護の切れ目のない提供がこの病床の大きな特徴です。
この病床を利用する方は、主に慢性期の病気をお持ちで、日常生活を送る上で介助が必要な方々です。例えば、脳卒中後の後遺症で麻痺が残っている方、認知症によって日常生活に支障が出ている方、その他持病によって寝たきりや歩行が困難な方などが挙げられます。
医療面では、医師や看護師によって、病状の観察や薬の管理、リハビリテーションなどが提供されます。病状の急変時にも迅速な対応が可能です。
介護面では、介護福祉士や看護助手などによって、食事や入浴、排泄の介助、更衣、体位変換などの日常生活における様々な支援が提供されます。
医療と介護が密接に連携することで、利用者の皆さんの生活の質の維持・向上を目指すとともに、身体機能の維持・回復にも力を入れています。
近年、医療依存度の高い要介護高齢者の方々が増加しています。このような状況の中、介護療養型病床は、医療と介護の両面から利用者の皆さんを支える重要な役割を担っています。医療ニーズの高い要介護者を受け入れる役割が、これまで以上に重要視されているのです。
在宅復帰を目指す方も、在宅療養が困難な方も安心して利用できる場として、介護療養型病床は地域医療の中で重要な役割を果たしていくでしょう。