知っておきたい!家族歴:健康への影響

知っておきたい!家族歴:健康への影響

介護を学びたい

先生、「介護」と「介助」の違いがよくわからないのですが、教えていただけますか?あと、カルテに書いてある『FH』ってどういう意味ですか?

介護の研究家

良い質問だね。「介護」は、食事や入浴など、日常生活を送る上での全面的なサポートを指すよ。一方「介助」は、階段の上り下りや移動など、特定の動作を部分的に手伝うことを言うんだ。違いがわかったかな? 『FH』はFamily Historyの略で、家族の病歴のことだよ。

介護を学びたい

なるほど!「介護」は全体的に、「介助」は部分的ということですね。すると、歩行訓練は「介助」になりますか? 『FH』が家族歴ということは、例えば私の父が糖尿病だった場合、カルテに『FH:糖尿病』と記載されるということですね?

介護の研究家

その通り!歩行訓練は「介助」だね。 『FH』の記載についても理解が正しいよ。よくできました!

FHとは。

『家族の健康の記録』(カルテに書かれる専門用語で、家族の病歴のことです)について、『介護』と『介助』という言葉との関係を見ていきましょう。

家族歴とは

家族歴とは

家族歴とは、親族の過去の病気や現在の健康状態をまとめた記録のことです。これは、自分自身の健康を管理する上で、そして未来の世代の健康を守る上でも、とても大切な情報源となります。

家族歴には、どのような情報が含まれるのでしょうか。遺伝的な要素や生活習慣が関係する病気、例えば、がん、心臓病、糖尿病、高血圧、精神の病などが挙げられます。また、アレルギー体質や肥満、早産や先天的な異常なども重要な情報です。これらの情報は、自分自身が将来どのような病気になる可能性が高いかを知る手がかりとなります。

家族歴を調べることで、病気を未然に防いだり、早期発見・早期治療に繋げたりすることができます。例えば、家族に心臓病の既往症が多いと分かれば、食生活に気をつけたり、定期的に検査を受けたりすることで、発症リスクを下げ、健康寿命を延ばすことに繋がります。

家族歴を作るには、健康診断の結果や過去の病気に関する記録を保管しておくことが大切です。親族に医師や看護師がいる場合は、専門的な助言をもらえるかもしれません。また、家族で健康について話し合う機会を作り、情報を共有することも重要です。特に、結婚や妊娠を考えている場合は、パートナーと家族歴について話し合うことをお勧めします。遺伝的なリスクを理解することで、より適切な健康管理や医療の選択に繋がります。

さらに、子供を持つ場合は、将来子供に伝えるべき情報として、家族歴を記録しておくことが重要です。子供は親から遺伝子を受け継ぎます。そのため、親族の病歴を知ることは、子供の健康を守る上でも大切なことです。家族歴は、親から子へ、そして孫へと受け継がれていく、大切な健康のバトンなのです。

項目 内容
家族歴の定義 親族の過去の病気や現在の健康状態をまとめた記録
家族歴に含める情報 遺伝や生活習慣が関係する病気(がん、心臓病、糖尿病、高血圧、精神の病など)、アレルギー体質、肥満、早産、先天的な異常
家族歴のメリット 病気の予防、早期発見・早期治療、健康寿命の延伸
家族歴の作成方法 健康診断結果や過去の病気の記録の保管、親族への相談、家族での情報共有
家族歴の継承 子供へ伝えるべき情報として記録、遺伝的リスクの理解と健康管理

家族歴の調べ方

家族歴の調べ方

家族の病歴を調べることは、自分自身の健康を守る上でとても大切です。まず、血のつながりのある親族、例えば両親や兄弟姉妹、祖父母、おじおばなどに、過去の病気や今の健康状態について聞いてみましょう。

尋ねるときは、病名だけでなく、何歳で発症したのか、どのような治療を受けたのかなど、できるだけ詳しく記録することが大切です。家系図を作成すると、家族の病歴を目で見て分かりやすく整理できます。特に、同じ病気が家族内で何人も出ている場合は、遺伝による影響が考えられます。そのため、発症した年齢や症状などを細かく記録しておきましょう。

また、親族に病気を患った人がいなくても、生活習慣病の危険因子となるような生活習慣、例えば、食事の偏りや運動不足、たばこを吸う習慣などが家族に共通している場合は注意が必要です。このような場合は、家族みんなで生活習慣の改善に取り組むことが大切です。

健康診断の結果や病院での診察記録なども参考にしながら、家族の病歴をまとめておきましょう。過去の健康診断の結果や、医師から受けた具体的な指示なども記録に残しておくと、より詳しい情報を得られます。

家族の病歴を把握することで、自分自身の健康上の危険性を知り、病気を予防することにつながります。早期発見・早期治療のためにも、定期的な健康診断の受診を心がけ、医師に家族歴を伝えるようにしましょう。また、生活習慣の改善にも積極的に取り組み、健康な毎日を送りましょう。

項目 内容
対象者 血のつながりのある親族 (両親、兄弟姉妹、祖父母、おじおばなど)
確認事項
  • 過去の病気、現在の健康状態
  • 発症年齢
  • 治療内容
  • 生活習慣 (食事、運動、喫煙など)
記録方法
  • 詳細な記録 (病名、発症年齢、治療内容など)
  • 家系図の作成
  • 健康診断結果、診察記録
  • 医師からの指示
目的
  • 健康上の危険性の把握
  • 病気の予防、早期発見・早期治療
  • 生活習慣の改善
その他 定期的な健康診断の受診、医師への家族歴の情報提供

家族歴の活用方法

家族歴の活用方法

家族の病歴を知ることは、自分自身の健康管理に役立ちます。集めた情報は、どのように役立てることができるのでしょうか。

まず、特定の病気になる危険性が高いと分かった場合は、定期的に健康診断を受けたり、専門の医師の診察を受けたりすることを考えましょう。例えば、家族に心臓病を患った人が多い場合は、コレステロール値や血圧を定期的に測ることが大切です。また、癌になった人が多い場合は、癌検診を積極的に受けるべきです。早期発見は、治療の成功率を高めることに繋がります。

次に、生活習慣をより良く変えることにも役立ちます。家族に糖尿病が多い場合は、甘いものや脂っこいものを食べ過ぎないように気を付け、適度な運動を心がけることが重要です。高血圧が多い場合は、塩分の少ない食事を心がけ、ストレスを溜めないようにすることが大切です。日々の生活習慣を少し変えるだけでも、将来の病気のリスクを減らすことができます。

さらに、将来、子供を持つことを考える際にも、家族歴の情報は役立ちます。子供に遺伝する可能性のある病気や体質を前もって知っておくことで、生まれてくる子供への適切な対応を事前に検討できます。

病院で診察を受ける時にも、家族歴は大切な情報です。医師に家族の病歴を伝えることで、より的確な診断や治療を受けることができます。病気を防いだり、早期に発見することに繋がることもあります。

家族歴の記録は、一度作ったら終わりではありません。定期的に見直し、新しい情報があれば記録を更新しましょう。必要に応じて、医師に相談することも大切です。家族歴を管理することで、生涯を通じて健康を保つことに役立ちます。

家族歴の活用方法 具体的な例
特定の病気になる危険性が高いと分かった場合の対応 家族に心臓病が多い場合、コレステロール値や血圧を定期的に測定する。癌が多い場合は、癌検診を積極的に受ける。
生活習慣をより良く変える 家族に糖尿病が多い場合、食事や運動に気を付ける。高血圧が多い場合、減塩やストレス管理を心がける。
将来、子供を持つことを考える際の活用 子供に遺伝する可能性のある病気や体質を前もって知っておき、適切な対応を事前に検討する。
病院で診察を受ける時の活用 医師に家族歴を伝えることで、的確な診断や治療に役立てる。
家族歴記録の管理 定期的に見直し、新しい情報があれば記録を更新する。必要に応じて医師に相談する。

記録と保管

記録と保管

親族の健康に関する記録を残し、大切に保管することは、自分自身そして親族みんなの健康を守る上で、とても大切なことです。記録の方法としては、ノートに手書きする方法、パソコンに打ち込む方法、携帯電話の記録用アプリを使う方法など、色々な方法があります。自分に合った、見やすく管理しやすい方法を選びましょう

記録する内容としては、名前、親族としてのつながり、生まれた年、月、日、過去の病気やけが、今の健康状態、飲んでいる薬などを書き留めておきましょう。誰が話してくれた情報なのか(例えば、本人から直接聞いた、病院の記録を見たなど)も一緒に記録しておくと、情報の確かさを後から確認できます

親族の健康情報は、とても大切な個人情報です。ですから、責任を持って管理しなければなりません。紙に記録した場合は、なくしたり盗まれたりしないように、安全な場所に保管しましょう。例えば、鍵のかかる引き出しなどに保管するのが良いでしょう。パソコンや携帯電話に記録した場合は、他の人が見られないように必ず暗証番号を設定するなど、情報の安全を守る対策をしっかり行いましょう。

また、記録した情報を親族と共有する場合は、個人のプライバシーに十分配慮することが大切です。誰にどんな情報を伝えるか、よく考えてから共有するようにしましょう。親族の健康に関する記録は、自分自身の健康管理だけでなく、親族全体の健康を守るためにも役立ちます。正しい方法で記録し、保管して、健康管理に役立てましょう。

項目 詳細
記録方法 ノート、パソコン、携帯アプリなど自分に合った方法
記録内容 名前、続柄、生年月日、既往歴、現病、服薬、情報源
保管方法(紙) 紛失・盗難防止のため安全な場所に保管(例:鍵付き引き出し)
保管方法(電子) 他人の閲覧を防ぐため暗証番号を設定
情報共有 プライバシーに配慮し、共有範囲を慎重に検討

専門家への相談

専門家への相談

家系の中に特定の病気を患った人がいると、自分もその病気になるのではないかと不安になる方は少なくありません。そのような家系にまつわる病気の心配事や疑問を解消するためには、医療機関や遺伝相談の専門家に相談することが大切です。

特に、親族に同じ病気を複数の人が患っている場合や、遺伝によって起こる病気の可能性が気がかりな場合は、専門家の助言を受けることが重要です。遺伝相談では、遺伝について深い知識を持つ相談員が、遺伝的な危険性や検査について分かりやすく説明してくれます。家系図に基づいた適切な助言や支えも提供してくれます。相談員は、遺伝する病気の仕組みや、遺伝子検査で何が分かるのか、検査を受けるメリット・デメリットなどを丁寧に説明し、不安や疑問に寄り添ってくれます。

医療機関では、医師や看護師が親族の病気を参考にしながら、健康診断や検査、治療方針などを考えてくれます。必要に応じて、専門の医療機関を紹介してくれることもあります。例えば、ある病気の遺伝的なリスクが高いと判断された場合には、その病気の専門医に紹介してもらえます。また、定期的な検査を受けることで、早期発見・早期治療に繋げられます。

家系図を作成し、親族の病気を把握しておくことは、自分の健康管理において非常に役立ちます。家系図は、自分と親族の繋がりを視覚的に整理し、どのような病気が家系の中に存在するのかを把握するのに役立ちます。家系図を作成する際には、父母、祖父母、兄弟姉妹だけでなく、叔父叔母やいとこなど、出来るだけ多くの親族の情報を含めることが大切です。家系図を基に専門家と相談することで、より具体的なアドバイスをもらえます。家系を知ることで、病気の予防や早期発見に繋げ、健康な生活を送るための第一歩を踏み出せます。専門家の支えを積極的に活用し、健康管理に役立てましょう。

誰が 何をする 何が良いか
医療機関や遺伝相談の専門家 遺伝相談、遺伝子検査の説明、健康診断、検査、治療方針の決定、専門医療機関の紹介、定期検査 遺伝的な病気の不安解消、早期発見・早期治療
自分 家系図の作成 親族の病気の把握、専門家への相談材料