PH

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医療

カルテのPHってなに?

病院のカルテには、専門用語がたくさん並んでいて、患者さんにとって分かりにくい言葉も多いことでしょう。カルテに書かれている内容を知ることで、自分の体の状態をより深く理解し、治療により積極的に参加することができます。今回はカルテによく出てくる「PH」という用語について解説します。「PH」は英語の「Past History」の頭文字をとったもので、日本語では「既往歴」といいます。「既往歴」とは、過去にかかった病気やけが、手術の経験などを指します。 カルテに「PHなし」と書かれている場合は、これまでに大きな病気やけが、手術の経験がないという意味です。反対に、「PH高血圧、糖尿病」と書かれている場合は、過去に高血圧や糖尿病と診断されたことがあるという意味です。他にも、アレルギーや喘息、骨折など、過去に経験した病気やけがはすべて既往歴に含まれます。 既往歴を知ることで、現在の病気の原因や治療方針を検討するのに役立ちます。例えば、過去に特定の薬でアレルギー反応が出たことがある場合、医師は同じ薬を処方することを避けるでしょう。また、過去に大きな手術を受けたことがある場合、その手術が現在の症状に関係している可能性も考えられます。 自分の既往歴を正しく伝えることは、適切な診断と治療を受ける上で非常に重要です。健康診断の結果や過去の治療歴が分かる資料があれば、受診時に医師に提示しましょう。また、健康診断や人間ドックを受ける際は、必ず過去の病歴やアレルギーの有無などを伝えるようにしましょう。 自分の体のことは、自分自身が一番よく知っているはずです。過去の病気やけが、体質などについて、医師と積極的に話し合うことで、より良い医療を受けることにつながります。