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排泄の介助

便秘解消の助け、グリセリン浣腸

浣腸とは、肛門から腸管内に液体を注入する医療行為です。便秘の解消や検査、手術前の腸管洗浄など様々な目的で行われます。浣腸の種類は大きく分けて、清潔浣腸、刺激性浣腸、保留浣腸の三種類があります。それぞれの浣腸の特徴と目的について詳しく見ていきましょう。 まず、清潔浣腸は腸管内をきれいに洗浄することを目的として行います。使用する溶液は、生理食塩水や水道水など、腸への刺激が少ないものが用いられます。体温に近い温度の溶液をゆっくりと注入することで、便を柔らかくしたり、腸の動きを促したりする効果があります。主に便秘の解消や、内視鏡検査、手術前の腸管準備などに用いられます。 次に、刺激性浣腸は、腸管を直接刺激することで排便を促す方法です。グリセリンや石鹸水などを少量用います。これらの溶液は腸壁を刺激し、蠕動運動を活発化させることで排便を促します。即効性があるため、頑固な便秘の際に用いられることが多いです。グリセリン浣腸はこの刺激性浣腸に分類されます。ただし、刺激が強いため、腹痛や不快感を伴う場合があります。使用回数や使用量には注意が必要です。 最後に、保留浣腸は、特定の薬剤を腸管内に一定時間留めておくことで、薬を吸収させることを目的とします。使用する薬剤の種類や目的によって、注入する溶液の量や保持する時間が異なります。潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の治療などに用いられます。 浣腸は医療行為であるため、自己判断で行うことは危険です。必ず医師や看護師の指示に従って、適切な種類と方法で行うようにしましょう。浣腸を行う際の注意点や疑問点があれば、医療専門家に相談することが大切です。