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介護と介助の違いを知る:福祉の現場から
昭和六十二年、社会福祉士及び介護福祉士法という法律が生まれました。この法律は、それまで整理されていなかった福祉の仕事に携わる人たちの立場をはっきりさせ、質の高い支援を行うための仕組みを作る大きな一歩となりました。この法律によって、社会福祉士と介護福祉士という二つの国家資格が誕生したのです。そして十三年後の平成九年には、精神保健福祉士法が制定され、精神保健福祉士も国家資格として認められました。この三つの資格は、今では保健福祉の大切な資格として広く知られています。
社会福祉士は、様々な困りごとを抱える人々が地域で安心して暮らせるよう、関係機関と協力しながら幅広い支援を行います。相談に乗ったり、必要な制度やサービスの情報提供、他の専門家との連携など、様々な活動を通して人々を支えています。介護福祉士は、高齢者や障がいのある方々の日常生活を支える専門家です。食事や入浴、排泄の介助といった身体的な支援だけでなく、レクリエーションや趣味活動を通して心豊かな生活を送れるよう支援します。精神保健福祉士は、心の病を抱える人やその家族の相談に乗り、社会復帰を支援する役割を担います。医療機関や福祉施設、地域社会と連携を取りながら、心の健康を回復し、社会生活を送れるようにサポートします。
これらの専門職を育てるための学びの場は、高校や専門学校、短期大学、大学など多岐にわたります。それぞれの段階で専門的な知識や技術を学ぶことができ、人材育成の仕組みがしっかりと整えられています。社会福祉士及び介護福祉士法、そして精神保健福祉士法の制定は、福祉の専門家を育てるだけでなく、提供される支援の質を高めることにもつながり、日本の福祉をより良くしていく上で大きな役割を果たしてきました。