関節炎

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医療

痛風とその治療について

痛風は、体の中に尿酸というものが多くなりすぎることで起こる病気です。尿酸は、私たちの体の中で毎日作られる老廃物の一つで、通常は腎臓を通って尿として体の外に出されます。しかし、尿酸が作られすぎる、尿としてうまく排出されないなどの理由で体の中に尿酸が溜まりすぎると、血液中の尿酸の濃度が高くなります。これを高尿酸血症と言います。 高尿酸血症の状態が続くと、余分な尿酸は針のような形をした結晶になり、関節の中に溜まっていきます。そして、ある日突然、足の親指の付け根などの関節に激しい痛みや腫れ、熱を起こします。これが痛風発作です。風が吹いただけでも激痛が走るようなことから、「痛風」という名前が付けられました。 痛風発作は、初めての場合は足の親指の付け根に起こることが最も多いです。しかし、発作を繰り返すうちに、足首、膝、肘、手首など、体の他の関節にも発作が起こるようになります。また、発作を繰り返すと、関節の形が変わってしまったり、皮膚の下に尿酸の結晶の塊(痛風結節)ができたりすることもあります。 さらに、尿酸が高い状態が続くと腎臓にも負担がかかり、腎臓の働きが悪くなる腎機能障害や、尿の通り道に石ができる尿路結石といった病気を引き起こす可能性も高くなります。ですから、痛風は放っておかずに、きちんと治療と管理をすることが大切です。
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慢性疾患と介護・介助の関わり

慢性疾患とは、長い期間にわたり続く病気で、持続的な治療が必要です。数年、数十年、あるいは生涯にわたって付き合っていく必要がある場合もあります。このような病気は、完全に治すことが難しいことが多く、症状を和らげ、進行を抑えることを目指した治療が行われます。 代表的な慢性疾患には、糖尿病があります。糖尿病は、血液中の糖の濃度が高くなる病気で、食事療法や運動療法、薬物療法などが必要になります。また、高血圧も慢性疾患の一つです。高血圧は、血管に負担がかかり、心臓病や脳卒中などのリスクを高めるため、継続的な血圧管理が重要です。同様に、高コレステロール血症も、血管の健康に影響を与える慢性疾患で、食事療法や薬物療法でコレステロール値をコントロールする必要があります。 腎臓病も、慢性疾患の代表例です。腎臓の機能が低下すると、老廃物が体内に蓄積され、様々な症状が現れます。人工透析が必要になる場合もあります。関節の痛みや腫れを伴う関節炎、息苦しさや咳が続く呼吸器疾患、特定の物質に対する過剰反応であるアレルギー、認知症、心臓や血管の機能が低下する循環器疾患なども、慢性疾患に分類されます。 これらの慢性疾患は、年齢を重ねるにつれて発症しやすくなります。これは、体の様々な機能が加齢とともに衰えていくためです。呼吸や排泄、血液の循環といった体の基本的な機能の低下が、慢性疾患の発症につながることがあります。 慢性疾患は、初期段階では自覚症状がない場合が多く、病気に気づかないまま病状が進行してしまうことがあります。そのため、定期的な健康診断を受けて、早期に発見することが重要です。早期発見によって、適切な治療を早く開始することができます。また、日々の生活習慣を改善することも、慢性疾患の予防や症状の緩和に役立ちます。バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠などを心がけることが大切です。
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慢性関節リウマチ:理解を深める

慢性関節リウマチは、関節を覆う滑膜に炎症が生じ、それが長引くことで関節の破壊や変形につながる病気です。関節の痛みや腫れ、朝起きた時などの関節のこわばりが主な症状として現れます。このこわばりは、一般的に朝に強く、30分以上続くことがあります。病気が進行すると、日常生活に支障が出てきて、衣服の着脱や食事、歩行といった基本的な動作が難しくなることもあります。 炎症は関節だけに留まらず、全身にも影響を及ぼす可能性があります。発熱や倦怠感、食欲不振といった症状が現れることもあり、風邪と勘違いされる場合もあります。また、肺や心臓、血管など、関節以外の臓器に合併症を引き起こす可能性もあるため、早期発見と適切な治療が何よりも重要になります。 慢性関節リウマチは、自分の免疫系が自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患と考えられていますが、明確な原因は未だ解明されていません。遺伝的な要因、喫煙などの環境要因、細菌やウイルスの感染などが発症に関わっていると考えられています。 関節リウマチは、高齢者に多い病気というイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、実際には若い世代でも発症する可能性があり、幅広い年齢層で注意が必要です。特に女性は男性に比べて発症リスクが高く、30代から50代の女性に多く見られます。 近年では医療の進歩により、新しい治療法や薬が開発されており、早期に適切な治療を開始することで、病気の進行を抑え、日常生活の質を維持することが可能になってきています。関節リウマチは、完全に治すのが難しい病気ではありますが、適切な治療と規則正しい生活、バランスの取れた食事などの生活管理によって、症状をコントロールし、社会生活を送ることは十分可能です。専門医による定期的な診察と、患者さん自身の病気に対する理解と適切な自己管理が、慢性関節リウマチと上手く付き合っていく上でとても大切です。