過疎化

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訪問による介護

遠距離介護の現状と課題

遠距離介護とは、離れて暮らす家族が、要介護状態にある親や親族の介護を行うことを指します。具体的には、住居が遠く離れているために、介護者が定期的に長距離移動を伴って介護を行う状況を言います。近年、高齢化の進展や核家族化の進行、また若い世代の仕事の関係による転居など様々な要因により、この遠距離介護を行う家族は増加傾向にあります。 遠距離介護を行う家族は、新幹線や高速バス、飛行機などを利用し、数時間から十数時間かけて移動することも珍しくありません。移動にかかる費用も大きな負担となります。介護の内容は多岐にわたり、食事の用意や手伝い、入浴、排泄の介助といった身体的な世話はもちろんのこと、通院の付き添い、家事の手伝い、金銭管理、役所での手続きの代行といった生活全般の様々なサポートまで含まれます。 遠距離介護は、介護者に大きな負担を強いることがしばしばあります。時間的な負担も大きく、移動時間に加え、介護に費やす時間も必要となるため、自身の仕事や生活との両立が困難になる場合もあります。また、経済的な負担も無視できません。交通費や宿泊費、食費などの費用に加え、介護用品の購入費用なども必要となる場合があり、家計を圧迫する要因となります。さらに、肉体的、精神的な負担も大きいです。長時間の移動や慣れない介護による疲労、介護を受ける家族の状況に対する不安やストレスなど、心身に大きな影響を及ぼす可能性があります。このように、遠距離介護は、介護者にとって多大な苦労を伴うものであると言えるでしょう。