訪問口腔衛生指導

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訪問による介護

訪問歯科衛生指導で健康な暮らしを

訪問歯科衛生指導とは、歯科医院に通うのが難しい方々のご自宅に医療の専門家が赴き、歯とお口の健康を守るためのお手伝いをするものです。 対象となるのは、主に寝たり起きたりの生活を送っている方々、あるいは介護を受けている方々です。 具体的には、歯科衛生士をはじめ、保健師、看護師、准看護師といった専門家がご自宅を訪問し、お口の中の状態をチェックします。むし歯や歯周病の予防はもちろん、入れ歯のお手入れ方法、安全に食事ができるようにするための飲み込みの練習など、一人ひとりの状態に合わせた指導を行います。 これらの訪問指導は、訪問歯科診療を行う歯科医師の指示のもとで行われます。つまり、歯科医師の指示に基づき、より専門的な知識と技術を持ったスタッフが、きめ細やかなケアを提供する体制が整っているのです。 この訪問歯科衛生指導は、介護保険法に基づく居宅療養管理指導の一環として提供されています。そのため、「訪問口腔衛生指導」と呼ばれることもあります。 年齢を重ねると、歯やお口のトラブルを抱える方が増えてきます。ところが、歳を重ねるほど歯科医院に通うのが難しくなるという現状があります。厚生労働省の調査結果によると、70歳から74歳を境に歯科医院への通院は減っていく傾向にあります。これは、歳を重ねると共に、外出が億劫になったり、身体が思うように動かなくなったりすることが原因だと考えられます。 こうした状況を踏まえると、いつまでも健康な生活を送るためには、訪問歯科衛生指導の役割がますます重要になってくると言えるでしょう。ご自宅で専門家の指導を受けられることで、歯とお口の健康を保ち、ひいては全身の健康維持にも繋がります。