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フレイルを知って健康寿命を延ばそう
人は誰でも年を重ねると、からだや心の働きが少しずつ衰えていきます。こうした老化は自然な流れですが、中には老化のスピードが速く、生活に支障が出始める場合があります。このような状態を「フレイル」と言います。フレイルとは、健康な状態と介護が必要な状態の中間に位置する、いわば虚弱な状態のことです。
フレイルの状態では、疲れやすくなったり、歩く速度が遅くなったり、体重が減ったりといった身体的な衰えが見られます。また、物忘れが増えたり、外出がおっくうになったりと、精神的、社会的な面でも変化が現れることがあります。これらの兆候は、最初は些細なものに思えるかもしれません。しかし、放っておくと徐々に悪化し、最終的には介護が必要な状態になってしまう可能性があります。
しかし、フレイルは決してそのまま進んでしまうものではありません。適切な対応をすることで、健康な状態に戻ることも十分可能です。例えば、バランスの良い食事を摂ったり、適度な運動を続けることで、身体機能の維持・向上を図ることができます。また、趣味や地域活動などを通じて社会との繋がりを保つことは、精神的な健康を維持する上で重要です。さらに、定期的な健康診断を受けることで、フレイルの早期発見にも繋がります。
高齢化が進む現代社会において、フレイルへの理解と対策はますます重要になっています。高齢者自身はもちろんのこと、家族や地域社会全体でフレイルへの意識を高め、早期発見と適切な支援の体制を整えることが、健康で自立した生活を送る上で欠かせないと言えるでしょう。