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ケアプランで変わる暮らしの質
在宅で介護が必要な状態になった方が、その方らしい暮らしを送れるようにするために作成されるのが、在宅介護サービス計画、通称ケアプランです。これは、いわば生活の設計図のようなものです。作成するのは、介護支援専門員、つまりケアマネジャーです。
ケアプラン作成にあたり、ケアマネジャーは利用者本人やその家族と面談を行います。この面談では、利用者の心身の状態や日々の生活の様子、住んでいる家の環境、どのような生活を望んでいるのかなどを丁寧に聞き取ります。そして、聞き取った内容を元に、利用者の状態を専門的に評価します。これをアセスメントと呼びます。
アセスメントに基づいて、ケアマネジャーは利用者の自立を支援することを目標としたサービスの種類、内容、利用する回数などを具体的に決めていきます。例えば、週に何回自宅に訪問して入浴や食事、排泄の介助を行うか、週に何回デイサービスに通うか、福祉用具はどのようなものを利用するかなどです。これらの内容をまとめた計画書がケアプランです。
ケアプランは、介護保険サービスを利用するために非常に重要なもので、サービスの利用を始めるにあたって必ず作成しなければなりません。ケアプランに基づいて、様々な事業所と連携を取りながら、利用者に最適なサービスが提供されます。また、ケアプランは状況に応じて見直すことができます。利用者の状態が変化した場合や、利用者本人や家族から希望があった場合は、ケアマネジャーに相談してケアプランの内容を変更することができます。このように、ケアプランは利用者の状況に合わせて柔軟に対応できるようになっています。