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腹圧性尿失禁を理解する
腹圧性尿失禁とは、お腹に力が入った時に、自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまう状態を指します。
咳やくしゃみ、大笑い、重い物を持ち上げたり、走ったり、ジャンプするなどの運動、また急に立ち上がったり、姿勢を変えるといった、日常生活で誰しもが行う動作でお腹には圧力がかかります。
この腹圧の上昇によって、膀胱(ぼうこう)に過剰な圧力がかかり、その圧力に尿道括約筋と呼ばれる尿道を閉じる筋肉が耐えられなくなると、尿が漏れてしまうのです。
尿漏れというと、高齢者の女性特有の症状と思われがちですが、若い女性や男性にも起こりうるものです。
例えば、妊娠や出産を経験した女性は、骨盤底筋と呼ばれる膀胱や尿道、子宮などを支える筋肉がダメージを受けやすく、腹圧性尿失禁のリスクが高まります。また、肥満も腹圧を高める要因となり、尿失禁につながる可能性があります。
尿漏れは、その量に関わらず、精神的な負担を伴うことがあります。外出を控えたり、人と会うことをためらったり、日常生活に大きな支障をきたす場合もあります。
尿漏れが少量であっても、生活の質の低下につながるため、恥ずかしいからと一人で悩まず、まずは医療機関を受診し、適切な助言や治療を受けることが大切です。
症状に合わせた様々な治療法があります。尿漏れパッドの使用や骨盤底筋体操などのセルフケア指導、薬物療法、手術など、症状や状態に合わせて適切な方法が選択されます。早期に適切な対応をすることで、より快適な日常生活を送ることが可能になります。