肺気腫

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慢性閉塞性肺疾患を知ろう

慢性閉塞性肺疾患という病気を聞いたことがありますか?この病気はCOPDと略されることもあり、以前は慢性気管支炎や肺気腫と別々に呼ばれていた病気をまとめて呼ぶ名前です。簡単に言うと、空気の通り道である気管支と、酸素と二酸化炭素を交換する肺胞が、長い間悪い物質を吸い込むことで炎症を起こし、だんだん働きが悪くなっていく病気です。 このCOPDは、タバコを吸う習慣と深い関わりがあり、多くは中高年の方に起こることから、肺の生活習慣病とも言われています。まるで生活習慣の乱れが原因で起こる糖尿病や高血圧と同じように、長年の喫煙習慣がCOPDの大きな原因となっているのです。タバコの煙に含まれる有害物質が、肺を少しずつ傷つけていくのです。 残念ながら、COPDは自然に治ることはありません。病気が進む一方なのです。しかし、適切な治療と生活習慣の改善によって、病気が進む速さを遅くし、より良い生活を送ることはできます。 早期発見と早期治療が何よりも大切です。COPDは初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに病気が進行してしまうことがよくあります。そのため、少しでも咳や痰、息切れなどの症状を感じたら、早めに医療機関を受診することが重要です。COPDについて正しく理解し、健康診断などを活用して早期発見に努め、早期に治療を開始することで、病気の進行を抑制し、快適な生活を長く続けることができるのです。
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肺気腫:息苦しさの原因と対策

肺気腫は、肺の奥深くにある小さな空気の袋である肺胞が壊れてしまう病気です。 肺胞は、ブドウの房のように集まっており、呼吸をするたびに酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するという、私たちの体にとって非常に大切な役割を担っています。 この肺胞が壊れてしまうと、肺の弾力が失われ、呼吸がスムーズにできなくなります。例えるなら、風船がしぼんでいくように、肺が膨らみにくく、縮みにくくなるため、息を吸うのも吐くのも困難になります。そして、酸素を十分に取り込めなくなるため、常に息苦しさを感じ、日常生活にも大きな支障をきたすようになります。 階段の上り下りや少し速く歩いただけでも息切れがひどくなり、次第に入浴や着替えといった日常の動作さえも辛くなってしまうこともあります。 肺気腫は、主に喫煙が原因で発症すると言われています。 長年の喫煙によって肺胞が炎症を起こし、破壊されてしまうのです。その他にも、大気汚染や有害物質への曝露、遺伝的な要因などが発症リスクを高める可能性も指摘されています。 肺気腫は進行性の病気であり、一度壊れた肺胞は元に戻りません。そのため、早期発見と適切な治療が何よりも重要になります。初期段階では自覚症状がない場合も多いので、喫煙習慣のある方や息苦しさを感じる方は、早めに医療機関を受診し、肺機能検査などを受けることをお勧めします。 治療としては、薬物療法によって症状の進行を抑制したり、呼吸リハビリテーションによって呼吸機能の維持・向上を図ったりする方法があります。また、在宅酸素療法が必要となる場合もあります。症状が重篤化した場合には、外科手術が必要となるケースもあります。 禁煙は肺気腫の予防と進行抑制に最も効果的な方法です。 喫煙習慣のある方は、禁煙に挑戦し、肺の健康を守りましょう。そして、定期的な健康診断を受け、早期発見に努めることが大切です。