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快適な生活を支える義歯の役割
歯を失ってしまった時、食事を楽しんだり、はっきりと話したりすることが難しくなります。そのような時に役立つのが「義歯」です。一般的に「入れ歯」とも呼ばれ、無くなった歯の代わりを果たし、快適な生活を送るための大切な役割を担っています。義歯には大きく分けて二つの種類があります。一つは、全ての歯を失ってしまった場合に使用する「総義歯」です。自分の歯が一本も残っていないため、顎の骨の上に直接義歯を乗せて使います。義歯が動かないように、顎の粘膜との吸着力や専用の粘着剤を用いて固定します。お口の状態によっては、吸着力が弱く感じられる場合もあります。
もう一つは、まだ自分の歯が残っている場合に使用する「部分義歯」です。残っている歯を土台として、無くなった歯の部分を補います。この時、残っている歯に金属製の留め金(クラスプ)をかけて義歯を固定します。そのため、総義歯に比べて安定感があり、しっかりと噛むことができます。部分義歯は残っている歯を支えにして固定するため、自分の歯で噛んでいるような感覚に近い自然な噛み心地を得られることが多いです。また、残っている歯を守る役割も果たします。
このように義歯には種類があり、それぞれの特徴を理解することが大切です。歯の状態は人それぞれですので、歯科医師とよく相談し、ご自身の状態に合った義歯の種類を選択することで、快適な食生活を送ったり、笑顔に自信を持つことができるようになります。