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医療

高齢者の虫垂炎に注意!

虫垂炎とは、大腸の始まりにあたる盲腸から出ている、虫垂という細い管に炎症が起きる病気です。この虫垂は、長さ数センチメートルほどの指のような形をしており、免疫に関わっているのではないかと言われています。しかし、もし虫垂がなくても、健康上は特に問題はありません。 虫垂炎は、虫垂の入り口に便のかたまりや細菌などが詰まることで起こります。虫垂の中に詰まったものが炎症を起こし、腫れて膿が溜まります。細菌の感染によって炎症がさらに進むと、虫垂が破裂してしまう危険性もあります。 虫垂炎になると、一般的にはお腹が痛くなり、吐き気や熱が出ることが多いです。痛みは、はじめはおへそのあたりなど、ぼんやりとした場所に感じますが、徐々に右下腹部に移り、痛みが強くなります。熱はそれほど高くなく、微熱程度の場合もあります。また、食欲がなくなるなどの症状も見られます。 しかし、お年寄りの場合は、これらの典型的な症状が現れにくいため、注意が必要です。お腹の痛みや吐き気、熱などの症状がはっきりと出ない場合があり、軽いお腹の違和感や食欲不振といった症状ですませてしまうこともあります。そのため、お年寄りご本人やご家族の方は、いつもと違うお腹の不調を感じたら、すぐに病院で診てもらうことが大切です。 自己判断で様子を見ていると、虫垂が破裂し、腹膜炎といった重い合併症を引き起こす可能性があります。腹膜炎になると、命に関わることもあります。虫垂炎は、早期発見と早期治療が非常に大切です。少しでもおかしいと感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。