救命処置

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医療

命を守るための心肺停止への理解

心臓と肺の働きが止まってしまうことを、心肺停止といいます。心臓は体中に血液を送るポンプの役割をしており、肺は呼吸によって体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する役割を担っています。これらの働きが停止してしまうと、全身に酸素が行き渡らなくなり、生命を維持するために必要な臓器がうまく動かなくなってしまいます。 心肺停止は、多くの場合突然起こります。心臓が血液を送るポンプとしての機能を失うことを心停止といい、肺が呼吸機能を失うことを呼吸停止といいます。心停止と呼吸停止は同時に起こることもあれば、どちらか一方から始まることもあります。いずれの場合でも、一刻も早く適切な処置をしなければ、数分のうちに命を落としてしまう危険性があります。 心肺停止には様々な原因が考えられます。心臓の病気である心臓発作や不整脈、呼吸器の病気が原因となることがあります。また、事故などによるケガや、薬物の過剰摂取、溺れることなども原因となることがあります。 心肺停止は誰にでも起こりうる緊急事態です。そのため、心肺停止の兆候や対処法について知っておくことはとても大切です。普段から健康に気を配り、健康診断を定期的に受けることで、心肺停止になる危険性を減らすよう努めることも重要です。もしもの時に備えて、応急手当の方法を学んでおくことも役立ちます。地域によっては、消防署などで救命講習会などが開催されているので、積極的に参加してみるのも良いでしょう。 心肺停止は、迅速な対応が生死を分ける重大な事態です。正しい知識を身につけて、いざという時に落ち着いて行動できるよう、日頃から心構えをしておきましょう。