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貼付薬:手軽で新しい薬の形

貼付薬とは、皮膚に直接貼って使う薬のことを指します。飲む薬とは違い、皮膚を通して薬の成分が体の中にゆっくりと吸収されていきます。このため、薬を飲むのが苦手な方、特に小さなお子さんやお年寄りには大変便利です。また、一定量の薬効成分が長時間体に届き続けるため、繰り返し薬を飲む手間が省けるという利点もあります。 貼付薬は、湿布薬や絆創膏と同じように、シールのように貼って使うため、使い方も簡単です。誰かに手伝ってもらう必要もなく、自分で手軽に貼ったり剥がしたりすることができます。この手軽さから、近年、様々な種類の貼付薬が登場しています。 貼付薬の種類は、その用途によって様々です。例えば、痛みを抑えるための鎮痛消炎貼付薬は、肩こりや腰痛、関節痛などに広く使われています。また、タバコをやめたい人のための禁煙補助貼付薬や、ホルモンの不足を補うためのホルモン補充貼付薬などもあります。さらに、狭心症の治療薬や、認知症の症状を和らげる薬など、様々な病気の治療にも貼付薬が用いられています。 このように、貼付薬は手軽に使えるだけでなく、様々な効果が期待できる薬として、今後ますます活躍が期待されています。ただし、皮膚がかぶれたりするなどの副作用が現れることもありますので、使用する際は、医師や薬剤師の指示をよく守り、自分の体に合った使い方をすることが大切です。
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薬を正しく届ける:与薬の基礎知識

与薬とは、病気の回復や症状の悪化を防ぐため、患者さんに薬を適切に与える医療行為です。医師の指示に基づき、患者さん一人ひとりの状態に合わせて薬の種類、量、与えるタイミング、方法などを正しく管理することが重要です。 まず、医師は患者さんの病気や症状、体質、年齢、他の薬との飲み合わせなどを総合的に判断し、薬の種類と量、服用回数などを指示する処方箋を出します。この処方箋に基づいて、薬剤師が調剤を行い、薬が用意されます。そして、看護師や介護士などの医療従事者が、患者さんに薬を安全に確実に与える役割を担います。これが「与薬」です。 与薬を行う際には、「5R」と呼ばれる確認事項を徹底する必要があります。 1つ目は、正しい患者さんかどうかを確認すること(Right Patient正しい人)。 2つ目は、正しい薬かどうかを確認すること(Right Drug正しい薬)。 3つ目は、正しい量かどうかを確認すること(Right Dose正しい量)。 4つ目は、正しい方法かどうかを確認すること(Right Route正しい方法)。 5つ目は、正しい時間かどうかを確認すること(Right Time正しい時間)。 これらの5つの「正しい」を確認することで、薬の取り違えや飲み忘れ、過剰摂取などの事故を防ぎ、患者さんの安全を守ることができます。また、与薬後には、薬の効果や副作用が現れたかどうかを注意深く観察し、医師や薬剤師に報告することも大切です。 与薬は、医療現場において欠かすことのできない重要な行為であり、患者さんの健康と安全を守る上で非常に重要な役割を果たしています。そのため、医療従事者は常に最新の知識と技術を習得し、正確で安全な与薬に努める必要があります。患者さん自身も、薬について疑問があれば、遠慮なく医師や薬剤師に相談することが大切です。
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点滴静脈注射(IVD)について

点滴静脈注射とは、血管に針を刺して薬液を体内に少しずつ入れる治療法のことです。よく耳にする「点滴」はこの治療法を指しています。正式には点滴静脈注射といい、英語ではintravenous drip infusionと表記され、略してIVDやDIVとも呼ばれます。 点滴静脈注射は、針を血管に通して細い管を繋ぎ、その管を高所にある薬液の入った袋に接続します。薬液は重力によって管の中を通り、ゆっくりと体内に滴り落ちていきます。この方法によって、必要な薬を適切な量と速さで投与することが可能になります。 点滴静脈注射は様々な場面で役立っています。例えば、体が脱水状態になった時に水分を補給したり、口から食事をとることができない患者さんに栄養を補給したりするために使われます。また、飲み薬では効果が出にくい薬や、すぐに効果を出したい薬を投与する際にも点滴静脈注射は有効です。 点滴静脈注射の大きな利点は、患者さんの状態に合わせて薬の量や投与する速さを細かく調整できることです。そのため、それぞれの患者さんに最適な治療を行うことができます。また、薬を直接血管に入れるため、効果が早く現れることもメリットの一つです。点滴静脈注射は、医療現場で欠かせない、安全で効果的な治療法として広く利用されています。
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点滴静脈注射:知っておくべき基礎知識

点滴静脈注射とは、静脈という血管に針を刺し、そこから管を通して薬液などの液体を体内に流し込む治療法です。血管に直接薬液を入れることで、薬の効果が早く現れ、必要な成分を速やかに補給することができます。注射のように一度に薬液を入れるのではなく、時間をかけてゆっくりと投与することで、薬の効果を持続させたり、副作用を抑えたりすることが可能です。 点滴静脈注射は、様々な場面で活用されています。手術中や入院中の患者さんに薬や栄養を補給するだけでなく、外来で抗生物質を投与する場合などにも用いられます。脱水症状の改善や、吐き気や下痢がひどい場合の水分補給にも役立ちます。患者さんの状態に合わせて、薬の種類や量、投与する速さなどが細かく調整されます。点滴中は、医師や看護師が患者さんの様子を注意深く観察し、安全に治療が行われるように配慮しています。 点滴中は、針が刺さっている部分や管が繋がっている部分を動かさないように安静を保つことが大切です。点滴が外れてしまうと、出血したり、薬液が漏れてしまったりする可能性があります。また、点滴部位に痛みや腫れ、赤みなどの症状が現れた場合は、すぐに看護師に知らせる必要があります。点滴治療について疑問や不安なことがあれば、遠慮なく医師や看護師に相談しましょう。安心して治療を受けるために、疑問や不安は解消しておくことが重要です。点滴静脈注射は、患者さんの健康を守る上で欠かせない大切な治療法の一つです。