慢性頭痛

記事数:(1)

医療

薬物乱用頭痛を知ろう

薬物乱用頭痛とは、頭痛薬を使いすぎることで起きる頭痛のことです。痛みを抑えるための薬が、逆に頭痛を悪化させてしまう、まるで魔法の杖が呪いに変わってしまうような状態です。 片頭痛や緊張型頭痛を持つ人が、痛みを早く取り除こうと、市販薬や医師から処方された頭痛薬を頻繁に使うと、体が薬に慣れてしまい、効き目が弱くなります。すると、もっと薬を飲みたくなり、そしてさらに頭痛が悪化するという、負の連鎖に陥ってしまいます。この状態が続くと、頭痛の回数が増え、慢性的な頭痛に悩まされることになります。まるで底なし沼にはまり込んでいくように、頭痛から逃れられなくなってしまいます。 薬物乱用頭痛は、鎮痛薬の使いすぎが原因です。具体的には、月に10日以上、3ヶ月以上にわたって鎮痛薬を服用している場合、薬物乱用頭痛が疑われます。特に、トリプタン系薬剤、エルゴタミン系薬剤、アセチルサリチル酸(アスピリン)、アセトアミノフェン、イブプロフェン、カフェインなどを含む配合鎮痛薬などを頻繁に使用すると注意が必要です。 薬物乱用頭痛の治療は、まず原因となっている薬の服用を中止することです。医師の指導のもと、徐々に薬の量を減らしていく、あるいは別の種類の薬に切り替えるなどの方法があります。薬を中止すると、一時的に頭痛が悪化したり、吐き気やめまいなどの離脱症状が現れることがありますが、適切な治療を受ければ、症状は徐々に改善していきます。 頭痛を繰り返す場合は自己判断で薬を服用せず、医療機関を受診することが大切です。医師の診察を受け、適切な診断と治療を受けることで、慢性的な頭痛から解放され、健康な生活を取り戻すことができるでしょう。