心筋梗塞

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医療

アスピリン:様々な効果と注意点

アスピリンは、長い歴史を持つよく知られた薬です。痛みや熱を抑える効果があり、私たちの身近で広く使われています。例えば、頭が痛い時、歯が痛い時、生理痛が辛い時、熱がある時など、様々な場面で症状を和らげるために役立ちます。 アスピリンの歴史は古く、19世紀の終わり頃にドイツの会社で人工的に作られました。その後、世界中に広まり、今では家庭に常備されていることも多い薬となっています。痛みや熱を抑えるだけでなく、少量のアスピリンには血液をサラサラにする効果もあることが分かっています。これは、血液の塊である血栓ができるのを防ぐ働きによるものです。 血栓は血管を詰まらせてしまい、心臓の筋肉が壊死する病気や脳の血管が詰まる病気を引き起こすことがあります。これらの重い病気を防ぐため、医師の指示のもとで少量のアスピリンが処方されることがあります。 アスピリンは効果が高い反面、体に悪い影響が出ることもあります。胃や腸の調子が悪くなったり、出血しやすくなったりする可能性があります。そのため、アスピリンを飲む時は、必ず医師や薬剤師に相談し、正しい飲み方や量を守ることが大切です。自分の判断で飲むのは危険なので、専門家の指示に従いましょう。
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狭心症と心筋梗塞:心臓の血管の病気

私たちの心臓は、体中に血液を送るポンプのような働きをしています。全身に血液を送り出すためには、心臓自身も活動するためのエネルギーが必要です。心臓も筋肉でできており、その筋肉を動かすためには酸素と栄養分が欠かせません。では、心臓の筋肉はどのようにして酸素と栄養分を得ているのでしょうか。それは、心臓の表面を網の目のように覆っている「冠動脈」という血管のおかげです。 冠動脈は、大動脈の根元から分岐して心臓の表面を走り、心臓の筋肉の隅々まで酸素と栄養を豊富に含んだ血液を供給しています。まるで植物の根が土壌から水分や養分を吸収するように、冠動脈は心臓自身に栄養を与え、その力強い活動を支えているのです。この冠動脈の流れがスムーズであれば、心臓は正常に拍動を続け、全身に血液を送ることができます。 しかし、この大切な冠動脈が何らかの原因で狭くなったり、詰まったりすると、心臓の筋肉に必要な血液が十分に行き渡らなくなります。酸素不足に陥った心臓の筋肉はうまく機能することができず、胸の痛みや圧迫感などの症状が現れることがあります。このような状態を「狭心症」といいます。さらに、冠動脈が完全に詰まってしまうと、血液が供給されなくなった心臓の筋肉は壊死してしまいます。これが「心筋梗塞」と呼ばれる危険な状態で、命に関わることもあります。 このように、冠動脈は心臓の健康にとって非常に重要な役割を果たしています。冠動脈の状態を良好に保つためには、バランスの良い食事、適度な運動、禁煙など、健康的な生活習慣を心がけることが大切です。また、定期的な健康診断で心臓の状態をチェックすることも重要です。
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心不全の介護と介助のポイント

心臓は、体中に血液を送り出す大切な役割を担っています。この血液は、体に必要な酸素や栄養を運び、老廃物を回収しています。しかし、様々な理由で心臓の働きが弱まり、十分な量の血液を送り出せなくなることがあります。このような状態を心不全といいます。 心不全になると、血液の流れが悪くなり、心臓や肺に血液が滞ってしまいます。この血液の滞りは、肺や体の様々な場所に水分がたまる原因となります。水分がたまると、息切れや動悸、疲れやすい、足のむくみといった症状が現れます。病気が進むと、じっとしていても息苦しさを感じたり、夜中に急に息ができなくなって目が覚めることもあります。 心不全を引き起こす原因は様々ですが、高血圧や心臓の弁膜症、心筋梗塞などが主な原因として挙げられます。特に高齢になるほど、これらの病気を患う人が多くなるため、心不全になる危険性も高くなります。加えて、糖尿病や不整脈、貧血なども心不全の危険因子となります。 心不全は、一度なると完全に治すことが難しい病気です。そのため、継続的な治療と生活管理が必要となります。治療の中心となるのは、薬物療法です。心臓の負担を軽くする薬や、体の中の余分な水分を取り除く薬など、患者さんの状態に合わせて様々な薬が処方されます。また、塩分や水分の摂取を制限するなど、生活習慣の改善も重要です。 心不全は、患者さん一人ひとりの状態に合わせて、適切な治療と生活管理を行うことが大切です。医師や看護師、薬剤師、栄養士など、多くの専門家が協力して、患者さんの生活の質を維持・向上できるよう支援していきます。定期的な診察を受け、医師の指示に従って治療を続けることが大切です。また、日常生活で異変を感じた場合は、すぐに医療機関に相談しましょう。