居眠り病

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医療

居眠り病:ナルコレプシーを知ろう

ナルコレプシーは、一般的に「居眠り病」と呼ばれる睡眠障害です。この病気は、日中に強い眠気に襲われることを主な特徴としています。突然、激しい眠気が生じ、場所や状況を問わず、授業中、仕事中、さらには運転中など、日常生活の様々な場面で起こり得ます。そのため、社会生活に大きな支障をきたす可能性があります。 この強い眠気は、数分程度から数十分続くこともあり、目が覚めた後も、しばらくの間はぼんやりとした状態が続くことがあります。単なる「眠い」という状態とは異なり、自分の意思ではコントロールできない強い眠気に襲われます。まるでスイッチが入ったかのように、突然眠ってしまうため、周囲からは怠けていると誤解される場合もあるかもしれません。 ナルコレプシーの原因は、脳内の神経伝達物質オレキシンの不足と考えられています。オレキシンは、覚醒を維持する上で重要な役割を果たしており、この物質が不足すると、睡眠と覚醒のリズムが乱れてしまいます。ナルコレプシーの詳しい仕組みはまだ全てが解明されたわけではありませんが、遺伝的な要因や免疫系の異常などが関わっていると考えられています。 ナルコレプシーは、思春期頃に発症することが多いですが、年齢や性別に関係なく発症する可能性があります。早期に適切な治療を開始することで、症状を和らげ、日常生活を送りやすくすることができます。ナルコレプシーの治療には、薬物療法や生活指導などが行われます。規則的な睡眠習慣を身につけ、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけることも重要です。もし、日中に強い眠気に悩まされている場合は、医療機関を受診し、専門医に相談することをお勧めします。早期の診断と治療によって、より良い生活を送ることができるようになります。