寝返り支援ベッド

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介護用品

寝返り支援ベッドで変わる介護

寝返り支援ベッドとは、文字通り、介助する方の手を借りずに、利用者ご自身で寝返りが打てるように工夫されたベッドです。従来の一般的なベッドでは、寝返りを一人で行うのが難しい方の場合は、介助者が定期的に体の向きを変えてあげる必要がありました。この作業は、介助者の身体への負担が大きいだけでなく、利用者にとっても、せっかくの睡眠が遮られたり、人に見られたくない場面を見られるなど、精神的な負担も少なくありませんでした。寝返り支援ベッドは、こうした課題を解消するために開発され、介護の現場に大きな変化をもたらしています。 寝返り支援ベッドには、大きく分けて二つの種類があります。一つは、空気の力でベッドの一部を膨らませたり、しぼませたりすることで、利用者の体を優しく傾け、寝返りを促すものです。このタイプのベッドは、まるで水に浮かんでいるかのような感覚で、楽に寝返りが打てると好評です。もう一つは、ベッド全体が傾斜することで、自然な寝返りを促すタイプです。このタイプは、設定した時間ごとにゆっくりとベッドが傾き、寝返りをサポートします。まるでゆりかごのように、心地よい揺れの中で寝返りが打てると人気です。 寝返り支援ベッドの導入によって、介助者の負担軽減だけでなく、利用者の生活の質の向上にも繋がります。夜中に何度も体位変換をしてもらう必要がなくなるため、利用者はぐっすりと眠ることができ、睡眠不足による体調不良を防ぐことができます。また、自分の力で寝返りが打てるようになることで、自立への意欲を高め、日中の活動も活発になることが期待できます。さらに、プライバシーが守られることで、精神的な負担も軽減され、穏やかな気持ちで過ごすことができます。寝返り支援ベッドは、様々な機能や形状があり、利用者の状態や好みに合わせて最適なベッドを選ぶことができます。専門家と相談しながら、利用者に合ったベッドを選ぶことが大切です。