安心感

記事数:(2)

介護職

触れ合いがもたらす安心感:スキンシップの効果

人と人との間には、言葉だけでなく、触れ合いを通して生まれる温かさがあります。それを、私たちは「肌と肌の触れ合い」という意味を持つスキンシップと呼びます。スキンシップは、単に肌が触れ合うだけでなく、心と心が通じ合う大切な行為です。互いの存在を認め合い、温もりを感じ合うことで、安心感や親密さが芽生え、人と人との絆を育みます。 特に、高齢者にとってスキンシップは、心身の健康に良い影響をもたらします。歳を重ねるにつれて、身体の機能が衰え、社会との繋がりが希薄になりがちです。このような状況下では、孤独感や不安感に苦しむ高齢者も多くいらっしゃいます。家族や介護職員からの優しい触れ合いは、まるで心の支えのように、高齢者の心に安らぎと温もりを与えます。優しく手を握ったり、肩を軽く叩いたり、背中をさすったりするだけでも、高齢者の気持ちは大きく和らぎ、穏やかな表情を取り戻すことがあります。 また、スキンシップは、脳内物質の分泌を促し、心身に良い作用をもたらすことも知られています。例えば、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンは、スキンシップによって分泌が促進され、幸福感やリラックス効果を高めます。ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌を抑える効果もあり、心身のリラックスに繋がります。高齢者の生活において、スキンシップは心身の健康を支える大切な要素と言えるでしょう。毎日の生活の中で、積極的にスキンシップを取り入れることで、高齢者の心と体を健やかに保つことができるのです。
介護用品

ナースコールを使いこなす

ナースコールとは、病院や高齢者施設などで患者さんや入居者さんが看護師さんや介護士さんを呼ぶための連絡装置です。 小さなボタンを押すだけで、スタッフが常駐する詰所や担当職員が持つ携帯電話などに知らせが届く仕組みになっています。これにより、速やかな対応が可能となります。ナースコールは、主に病室のベッドのそばや、トイレ、浴室といった場所に取り付けられています。急に具合が悪くなった時や、一人では難しい動作が必要な時などに、すぐに助けを求めることができます。 このような手軽に助けを呼べる仕組みがあることは、利用者の方にとって大きな安心感につながります。また、働く側にとっても、迅速な対応が必要な状況をすぐに把握できるという利点があります。例えば、夜間など職員が少ない時間帯でも、ナースコールによって異変に気づくことができ、対応の遅れを防ぐことができます。 これまでのナースコールは、音声で職員とやり取りするものが主流でしたが、最近の技術革新により、様々な機能が追加されています。例えば、センサーと連動して、ベッドから降りたことや転倒などを自動的に検知し、職員に知らせる機能を持つナースコールも登場しています。このような機能は、特に一人暮らしの高齢者の方や、認知症の症状がある方の見守りにおいて、大きな役割を果たしています。また、プライバシーに配慮した設計も進んでおり、必要な時だけ必要な情報を伝えることで、利用者の方の尊厳を守ることができるようになっています。