在宅ケア

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介護保険

地域包括ケアシステムとは?

地域包括ケアシステムとは、高齢者が住み慣れた地域で、自分らしく安心して暮らし続けられるようにと考えられた仕組みです。これは、医療や介護、健康づくりや生活の支え、住まいなど、様々なサービスを一つにまとめて提供するものです。 住んでいる場所から、だいたい歩いて30分くらいの範囲を目安とした地域で、高齢者一人ひとりの状態に合わせて必要なサービスが途切れることなく提供されることを目指しています。たとえば、軽い体の不調を感じた時には、すぐに近くの診療所や相談窓口で相談でき、必要な場合は自宅への訪問診療や介護サービスを受けることができます。また、介護が必要になった場合でも、住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、デイサービスやショートステイ、訪問介護などのサービスが利用できます。 2025年には、団塊の世代が後期高齢者となり、介護を必要とする人が急増することが予測されています(2025年問題)。この問題に対応するため、高齢者ができる限り自分の力で生活を送れるように、地域全体で支え合う仕組みづくりがますます重要になっています。 地域包括ケアシステムでは、医療機関や介護事業所だけでなく、民生委員や自治会、ボランティア団体など、様々な人や組織が連携して、高齢者を支えていきます。顔なじみの職員や地域の人たちに見守られながら、安心して暮らせることができるよう、地域全体で協力していくことが大切です。また、高齢者自身も、健康に気を付けて積極的に地域活動に参加したり、周りの人と交流したりすることで、健康寿命を延ばし、いきいきと暮らすことができます。みんなで支え合い、誰もが安心して暮らせる地域社会を目指していくことが、地域包括ケアシステムの大きな目標です。
訪問による介護

介護予防訪問看護で安心生活

訪問看護は、病状や障がいの有無に関わらず、住み慣れた家で安心して暮らしたいと願う全ての人を支えるためのサービスです。その中でも、介護予防訪問看護は、まだ介護を必要としないけれど支援が必要な高齢者、具体的には要支援1~2と認定された方を対象としています。 要支援の高齢者の方々は、日常生活を送る上で多少の困難を感じていたり、この先、介護が必要な状態になる可能性がある方々です。ご本人にとっては、生活の質を維持し、健康寿命を延ばすために、今のうちから適切なケアを受けることがとても大切です。訪問看護は、まさにそのためのサービスと言えるでしょう。 訪問看護師は、専門家の立場から、利用者の方々の生活状況や健康状態を丁寧に把握し、一人ひとりに合わせたケアを提供します。例えば、血圧や体温などの健康状態の確認、病気の悪化を防ぐための医療処置、服薬の管理や指導、栄養バランスのとれた食事のアドバイスなどを行います。また、日常生活動作の訓練や、ご家族への介護に関する助言なども行います。 介護予防訪問看護の大きな目的は、利用者の方々が可能な限り自立した生活を送れるように支援することです。そして、要介護状態になることを予防し、健康寿命を延ばすことも重要な目的の一つです。住み慣れた家で、安心して、そして笑顔で毎日を過ごせるように、看護師が心を込めてお手伝いさせていただきます。 訪問看護を受けることで、心身の健康を保つだけでなく、社会とのつながりを維持し、孤立感を防ぐことにもつながります。ご家族にとっても、介護の負担を軽減し、安心して生活できるようになるという大きなメリットがあります。