国際機関

記事数:(1)

医療

WHO:世界保健機関とその役割

世界保健機関(WHO)は、世界中の人々が健康に暮らせるよう尽力している国際連合の専門機関です。正式名称は世界保健機関で、英語ではWorld Health Organizationと表記し、WHOと略されます。1948年に設立され、現在では194の国と地域が加盟し、人々の健康に関する様々な課題に取り組んでいます。本部はスイスのジュネーブにあり、世界各地に事務所を構え、各地域の状況に合わせた活動も展開しています。 WHOの活動範囲は非常に広く、貧困や飢餓、伝染病の流行といった深刻な問題から、生活習慣病の予防や健康増進といった身近な課題まで多岐に渡ります。例えば、予防接種の推進や安全な水の供給、栄養改善といった取り組みを通して、子どもたちの健康を守っています。また、結核やマラリア、エイズといった感染症の対策にも力を入れており、治療薬の開発や普及、感染拡大の防止に努めています。さらに、近年では、たばこ規制や大気汚染対策、健康的な食生活の推進など、人々の生活習慣を改善するための活動にも積極的に取り組んでいます。これらの活動は、すべての人々が可能な限り高い健康水準に到達することを目指して行われています。 WHOが考える健康とは、単に病気でない状態を指すのではありません。肉体的にも、精神的にも、そして社会的に良好な状態であることが重要だと考えています。心身ともに健康で、社会とのつながりの中で生き生きと暮らせる状態こそが、WHOが目指す健康の姿です。そのため、WHOは医療サービスの向上だけでなく、人々の生活環境の改善や社会福祉の充実にも力を入れています。世界が直面する様々な健康問題に対し、WHOは国際協力の中心的な役割を担い、人々の健康を守るため、日々世界中で活動を続けています。WHOの活動は、私たち一人ひとりの健康な暮らしにつながっているのです。