動脈ライン

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医療

AラインとVラインの違い

「エーライン」とは、医療現場で「動脈ライン」と呼ばれる処置のことで、細い管を動脈に挿入する技術です。この管を通して、常に血圧を測ったり、血液を採取したりすることができます。 エーラインを設ける主な目的は、血圧を刻一刻と監視することです。血圧は、心臓や血管の状態を知る上で重要な指標であり、手術中や集中治療室にいる患者さんのように、容体が急変する可能性のある場合に、特にその変化を素早く捉えるために役立ちます。 この管から採取した血液は、「血液ガス分析」と呼ばれる検査にも用いられます。血液ガス分析では、血液に含まれる酸素や二酸化炭素の量、そして体の酸とアルカリのバランス状態を調べます。これらの情報は、呼吸や血液の循環がうまくいっているかを判断する材料となります。 エーラインの挿入は、医師だけでなく、特別な訓練を受けた看護師も行うことができます。管を入れる場所は、手首にある橈骨動脈、足の付け根にある大腿動脈、腕の上腕動脈などが一般的です。どの動脈を使うかは、患者さんの状態や必要な処置によって変わってきます。 エーラインは、患者さんの状態を詳しく知るための大切な手段です。得られた情報をもとに、より適切な治療や看護を提供することが可能になります。そのため、現代医療において欠かせない技術の一つと言えるでしょう。