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知っておきたい内臓逆位
内臓逆位とは、体の中の臓器の配置が鏡に映したように左右反対になっている状態です。通常、心臓は左側にありますが、内臓逆位の人は右側にあります。肝臓は通常右側ですが、左側に位置します。胃、脾臓、肺なども左右反対に配置されます。
この状態は、お母さんのお腹の中にいるとき、赤ちゃんが成長する過程で、体の左右が決まる時に何らかの問題が生じることで起こると考えられています。生まれた赤ちゃんおよそ1万人に対し1人に見られるとされ、非常にまれな状態です。
内臓逆位は、それだけで起こる場合と、他の生まれつきの病気と一緒に見つかる場合があります。内臓逆位だけの場合、多くの場合自覚症状はなく、健康に問題がないことがほとんどです。合併症がなければ、日常生活に困ることはなく、普通に生活を送ることができます。
しかし、他の生まれつきの病気を併せ持つ場合は、その病気による症状が現れることがあります。内臓逆位自体は命に関わるものではありませんが、合併症によっては注意が必要です。そのため、内臓逆位と診断されたら、定期的に健康診断を受けることが大切です。
また、医師に相談し、自分の体の状態についてよく理解しておくことも重要です。内臓逆位はまれな状態なので、周りの人に理解してもらえない場合もあるかもしれません。正しい知識を持つことで不安を和らげ、より良い生活を送ることができるでしょう。