
便秘:その原因と対策
便秘とは、便が出にくい、もしくは出ない状態のことを指します。医学的には、一般的に3日以上排便がない状態、あるいは毎日排便があっても残便感がありスッキリしない状態を便秘と定義しています。
便が出ない原因は様々ですが、大きく分けて機能性便秘と器質性便秘の2種類があります。機能性便秘は大腸の動きが悪くなったり、便意を感じにくくなったりすることで起こります。一方、器質性便秘は大腸がんなど、大腸に病気ができて便の通り道が狭くなることで起こります。
便秘になると、お腹が張ったり、痛みを感じたりすることがあります。また、吐き気や食欲不振といった症状が現れる場合もあります。さらに、慢性的な便秘は、痔や大腸憩室症、大腸がんといった病気を引き起こす危険性を高めるとも言われています。
便秘の解消には、まず生活習慣の見直しが重要です。特に、食生活の改善は大きな効果があります。食物繊維を多く含む野菜や果物、海藻、きのこ類などを積極的に摂り、水分も十分に補給しましょう。水分は、腸内で便を柔らかくするのに役立ちます。また、適度な運動も大切です。運動不足は腸の動きを鈍らせる原因となります。毎日軽い運動を続けることで、便秘の改善が期待できます。
これらの生活習慣の改善を試みても便秘が解消しない場合は、医療機関を受診し、医師に相談しましょう。自己判断で市販薬などを長期間使用することは、かえって症状を悪化させる可能性があります。医師の指導のもと、適切な治療を受けることが大切です。