事故

記事数:(2)

その他

家庭内のよくある事故を防ごう

家の中は、一見すると安全な場所のように思えますが、実は危険な落とし穴がたくさん潜んでいます。国民生活に関する報告書によると、家庭内で起こる事故で亡くなる方の数は、交通事故で亡くなる方の数を上回っており、家庭内事故の深刻さが改めて浮き彫りになっています。 特に、お年寄りや小さなお子さんは、体の機能や判断する力が十分に発達していないため、事故に遭いやすい傾向にあります。お年寄りの場合、加齢による体の衰えから、つまずいたり、転んだりしやすくなります。また、視力や聴力の低下も事故のリスクを高める要因となります。小さなお子さんは、好奇心旺盛で、危険を察知する力が未熟なため、思わぬ事故に巻き込まれる可能性があります。例えば、熱い湯を浴びてやけどを負ったり、高いところから落ちて怪我をするといった事故が後を絶ちません。 さらに、近年は、夫婦共働きの家庭が増えていることで、家事や子育てに追われる中で、思いがけない事故が起こる危険性が高まっているという指摘もあります。忙しさから、注意力が散漫になり、コンロの火を消し忘れたり、包丁などの危険な物を出しっぱなしにしてしまうといったことが起こりやすくなります。また、疲れている時に子どもから目を離してしまうと、子どもが危険な行動をとってしまう可能性も高まります。 こうした現状を踏まえ、家庭内事故を防ぐための対策を改めて考える必要があります。家の中の危険な場所を把握し、手すりを設置する、滑り止めマットを敷く、危険な物を子どもの手の届かない場所にしまうなど、具体的な対策を講じることが重要です。また、家族間で日頃からコミュニケーションをとり、危険な状況を共有することも大切です。家庭内事故は「まさか」という油断から起こることが多いため、常に注意を怠らないように心掛けましょう。
その他

利き手交換:新たな可能性

利き手交換とは、これまで使い慣れていた利き手とは反対の手を、新しい利き手として使えるように練習することです。たとえば、右利きの人が左手を、左利きの人が右手を新たに利き手として使う訓練を指します。 この訓練が必要となるのは、主に脳卒中や事故、怪我などによって、それまで使っていた利き手が麻痺してしまった場合や、あるいは切断を余儀なくされた場合などです。日常生活を送る上で必要となる様々な動作を、残された使える手で確実に行えるようにするために行われます。 具体的には、これまでとは反対の手で、文字を書いたり、箸を使って食事をしたり、服を着たり脱いだりするといった、日常生活における様々な動作を一つ一つ練習し、新たに習得していくことになります。これは決して容易なことではなく、非常に根気のいる、長く地道な訓練の積み重ねが必要です。 利き手交換は、身体機能の回復を目指すリハビリテーションの一環として行われます。リハビリテーションの中でも、日常生活の自立度を高める上で特に重要な位置を占めています。日常生活の動作をスムーズに行えるようになると、生活の質の向上に繋がります。また、精神的な負担の軽減にも大きく貢献します。 利き手交換は、専門家である作業療法士などの指導のもとで行われることが一般的です。個々の状況に合わせて、無理のないプログラムが作成され、その人に合った適切な訓練が提供されます。焦らず、少しずつ着実に練習を重ねていくことが大切です。