リクライニング

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リクライニング式車いす:快適な姿勢を保つ

リクライニング式車いすとは、座面は水平なまま、背もたれと足乗せ台の角度を調節できる車いすのことです。まるで椅子に深く腰掛けたような姿勢から、ほぼ寝た姿勢まで、幅広く角度を変えることができます。このため、座っている姿勢を保つのが難しい方や、長時間座っているのがつらい方、定期的に横になる必要がある方などに広く使われています。 リクライニング式車いすの大きな特徴は、座面が水平なままである点です。座面が傾かないため、利用者の姿勢がある程度安定し、ずり落ちるのを防ぎます。また、ティルト式車いすとは異なり、座面と背もたれの角度は連動して動きません。ティルト式車いすは座面と背もたれが一体となって傾くため、深く傾けた際に視界が狭まるといった問題点がありますが、リクライニング式車いすは背もたれのみが傾斜するため、視界を確保しやすいという利点があります。 しかし、身体の状態に合わない車いすを使うと、かえって姿勢が悪くなり、特定の場所に圧力が集中しやすくなります。その結果、褥瘡(床ずれ)などの皮膚のトラブルを引き起こす可能性があります。また、呼吸が苦しくなったり、血行が悪くなったりするなどの問題も起こりえます。そのため、利用する方の身体の状態に合った車いすを選ぶことがとても大切です。 適切な車いすを選ぶには、医師や理学療法士、作業療法士などの専門家と相談することが重要です。専門家は、利用者の身体の状態、活動レベル、生活環境などを考慮し、最適な車いすの種類や機能、サイズなどをアドバイスしてくれます。適切な車いすを選ぶことで、快適な姿勢を保ち、健康上の問題を予防し、生活の質を高めることに繋がります。座る姿勢だけでなく、横になった姿勢も取れるため、利用者の負担を軽減し、より快適な生活を送る助けとなります。
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車椅子:移動を助ける大切な道具

車椅子は、歩行が困難な方々にとって、日常生活を送る上で欠かせない大切な道具です。自分の足で自由に歩くことが難しい方々にとって、車椅子は単なる移動手段ではなく、生活の質を向上させるための重要な役割を担っています。 まず、車椅子を使うことで、行動範囲が大きく広がります。これまで家の近くに限定されていた外出も、車椅子があれば、近所の商店への買い物や、公園での散歩、友人との会食など、さまざまな場所へ行くことができます。趣味の教室や、仕事場への通勤も可能になり、社会とのつながりを保ちながら、より活動的に生活を送ることができます。 また、車椅子は身体への負担を軽減する効果も持っています。長い時間立っていることが難しい方や、歩行時に痛みを感じる方にとって、車椅子は身体への負担を軽くし、疲れを軽減してくれます。座ったまま移動できるため、体力の消耗を抑えながら、活動的に過ごすことができます。 さらに、車椅子は介護をする家族の負担軽減にもつながります。歩行介助が必要な場合、付き添う家族は常に緊張を強いられ、肉体的にも大きな負担がかかります。車椅子を使うことで、介助の負担を減らし、家族がゆとりを持って生活できるようになります。結果として、介護される方と介護をする家族双方にとって、より良い関係を築く助けとなるでしょう。 このように、車椅子は移動を助けるだけでなく、人々の社会参加を促進し、自立した生活を支え、そして家族の負担を軽減するなど、多岐にわたる役割を担っています。まさに、人生を豊かに彩るための重要な道具と言えるでしょう。