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医療

複数の薬の飲み合わせに注意!

複数の薬を同時に飲むと、薬同士が影響し合い、それぞれの薬の効果が変わってしまうことを薬物相互作用といいます。これは、体の中に複数の薬が入ることによって起こる現象で、薬の効果が思っていたよりも強くなったり、反対に弱くなったり、さらには予想外の副作用が現れたりする可能性があります。 例えば、ある薬が別の薬の分解を邪魔してしまうと、体の中の薬の濃度が高くなり、薬の効果が過剰に現れることがあります。高血圧の薬を飲んでいる人が、グレープフルーツジュースと一緒に飲むと、血圧が下がりすぎてしまうといったことが起こりえます。これは、グレープフルーツジュースに含まれる成分が、薬の分解を邪魔するためです。 反対に、ある薬が別の薬の吸収を妨げることもあります。例えば、胃薬と一緒に鉄剤を飲むと、鉄剤の吸収が悪くなり、貧血の改善効果が弱まってしまうことがあります。これは、胃薬が鉄剤の吸収を邪魔してしまうためです。 薬物相互作用は、飲んでいる薬の種類や量、その人の体質によって複雑に変化するため、注意が必要です。高齢者や持病のある人などは、特に薬物相互作用が起こりやすいので、より注意が必要です。複数の医療機関を受診している場合は、それぞれのお医者さんに、飲んでいる薬をすべて伝えることが大切です。お医者さんや薬剤師は、薬物相互作用について豊富な知識を持っています。薬を飲む際に、少しでも不安なことがあれば、遠慮なく相談するようにしましょう。薬物相互作用を正しく理解し、安全に薬を使うことで、健康な毎日を送りましょう。