ピアサポート

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その他

仲間の支え、ピアサポート

同じような経験をした仲間同士が支え合う活動のことを、仲間を意味する「ピア」という言葉を使って「ピアサポート」と言います。人生にはさまざまな困難がありますが、一人で悩みを抱え込まずに、同じ経験をした人に話を聞いてもらったり、助言をもらったりすることで気持ちが楽になることがあります。ピアサポートは、そうした人同士の繋がりを大切にし、互いに支え合い、励まし合うことで、より良い暮らしを送ることを目的としています。 専門家による支援と違って、ピアサポートは同じ立場だからこそ理解できる悩みや不安を共有し、共感に基づいた支援をすることができます。そのため、孤独感の解消や、問題解決のきっかけとなることが期待されます。 例えば、子育て中の母親同士が育児の悩みを話し合ったり、病気の治療経験者が患者同士で励まし合ったりするのもピアサポートの一種です。また、障がいを持つ人が同じ障がいを持つ人と繋がり、生活の知恵を教え合ったり、社会参加に向けて一緒に活動したりすることもピアサポートです。 ピアサポートは、正式な場だけでなく、日常生活の中での自然な繋がりからも生まれることがあります。近所付き合いの中で困り事を相談したり、趣味のサークルで仲間と励まし合ったりすることも、広い意味でのピアサポートと言えるでしょう。ピアサポートは特別なものではなく、私たちの日々の暮らしの中にも存在する、人と人との温かい支え合いの形なのです。 ピアサポートは、当事者ならではの視点を生かし、形式ばらない雰囲気の中で行われることが多く、気軽に相談しやすいという利点があります。また、ピアサポートを通して、新たな人間関係を築き、社会との繋がりを深めることもできます。支える側も、誰かの役に立つことで自己肯定感を高め、自分自身の成長に繋げることができます。このように、ピアサポートは関わる全ての人にとって、多くの良い効果をもたらす力強い支え合いの形と言えるでしょう。
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仲間と支え合う、ピア・カウンセリング

同じような体験をした仲間同士が、互いを支え合う場、それがピア・カウンセリングです。専門家の先生によるカウンセリングとは違って、ピア・カウンセラーと呼ばれる、特別な訓練を受けた仲間が相談相手になります。 ピア・カウンセリングは、病気やけが、障がいなどで困っている人のいる医療や福祉の場に限らず、学校や地域活動など、様々な場所で役に立っています。 ピア・カウンセリングの大きな特徴は、同じような経験を持つ人同士だからこそ分かり合える心の痛みや葛藤を共有し、安心感と共感を得られることです。例えば子育ての悩みを抱える母親同士、病気と闘っている患者同士、障がいを持つ人同士など、様々な場で活用されています。 専門家には話しにくい内容でも、同じ立場だからこそ打ち明けられるという安心感も、ピア・カウンセリングの大切な点です。自分だけが抱えていると思っていた悩みが、実は多くの人が感じていることだと気づき、気持ちが楽になることもあります。また、仲間の話を聞くことで、自分自身の状況を客観的に見つめ直し、新たな視点を得ることもできます。 ピア・カウンセリングは、問題をすぐに解決することだけを目的としているわけではありません。仲間と気持ちを分かち合い、支え合う中で、自分自身の力で問題を乗り越える力や、前向きに生きていく力をつけることを目指しています。ピア・カウンセリングは、人と人とのつながりの大切さを改めて感じさせてくれる貴重な機会となるでしょう。