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医療

意識の評価尺度:JCS

意識障害とは、外からの刺激に適切に反応できず、周りの状況を理解する力が弱くなった状態のことを指します。まるで深い眠りについているように見えますが、単なる居眠りとは異なり、脳の働きに何らかの問題が起きているサインです。 この状態は、様々な原因で引き起こされます。例えば、交通事故などで頭を強く打った場合や、脳の血管が詰まったり破れたりする脳卒中、脳にできた腫瘍、脳を包む膜に炎症が起きる髄膜炎、脳に十分な酸素が届かない低酸素脳症などが挙げられます。また、薬の影響や、血糖値の異常、体温の急な変化などによっても、意識障害が起こることがあります。 意識障害の程度は様々です。少しぼんやりとして反応が遅くなる程度の軽い状態から、名前を呼んでも全く反応せず、痛みなどの強い刺激にも反応しない重度の状態まであります。軽い状態では、眠そうにうとうとしていたり、話しかけても上の空で会話が噛み合わなかったりします。重度の状態になると、自力で呼吸をすることや、心臓の働きを維持することさえ難しくなる場合もあります。 意識障害は、命に関わる深刻な病気が隠れている可能性があります。意識がおかしいと感じたら、すぐに病院に行くことが大切です。医療機関では、原因を特定するために、頭部の検査や血液検査などを行います。そして、原因に基づいた適切な治療を行います。早期に診断と治療を受ければ、後遺症が残る危険性を減らすことができるかもしれません。