カウンセリング

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高齢者カウンセリング:心の支え

話しを聞いてもらう支援活動は、相談する人と支援する人の心の触れ合いを通して行われます。この活動は、専門家が相談する人の言葉に耳を傾け、その方の気持ちをしっかりと受け止め、抱えている問題の解決に向けて手助けをするものです。この活動全体を、私たちはよく「相談支援」と呼びます。 特に、年を重ねた方々にとって、この相談支援は大きな支えとなります。歳を重ねるにつれ、体の動きが不自由になったり、大切な家族を亡くしたり、周りの人とのかかわりが少なくなったりと、心に負担がかかる出来事が起こりやすくなります。こうした様々な理由から、年を重ねた方々は、心の健康を保つのが難しくなることがあります。 相談支援は、年を重ねた方々が心穏やかに過ごすために、とても大切な役割を担っています。ただ話を聞くだけではなく、相談する方の置かれている状況や気持ちに合わせた、丁寧な対応が必要です。例えば、耳が遠い方には、ゆっくりはっきりとした口調で話したり、文字に書いて伝えたりする工夫も必要です。また、体の動きが不自由な方には、自宅や施設に訪問して相談支援を行うこともあります。 このような相談支援を適切に行うためには、専門的な知識と技術を持った相談員が必要不可欠です。相談員は、相談する方の気持ちを理解し、共感しながら、問題解決に繋がるように様々な方法を考え、提案します。そして、相談する方が自分自身で解決策を見つけ、前向きに生きていけるようにサポートするのです。
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エニアグラム:9つのタイプで自分を知る

エニアグラムとは、人の性格を九つに分けて、それぞれの持ち味や行動のくせを細かく調べていく方法です。古い時代からの知恵をもとに整理されたと言われており、今では自分自身を知るためや人付き合いの向上、仕事での指導力などを高めるために、いろいろな場面で使われています。エニアグラムは、ただ性格を調べるだけの道具ではなく、自分を成長させるための道しるべとなるものです。自分のタイプを知ることで、自分の良いところや苦手なところ、考え方のくせ、行動のくせなどを客観的に見つめ直し、より良い人間関係を作ったり、自分の目標を達成することに繋げることができます。 九つのタイプはそれぞれがバラバラに存在しているのではなく、お互いに影響し合い、複雑に関係し合っています。ですから、自分のタイプだけでなく、他の八つのタイプの特徴についても知ることが大切です。そうすることで、周りの人への理解も深まり、スムーズな話し合いができるようになります。また、エニアグラムで決められたタイプは変わることはありませんが、成長や変化によって、タイプの持ち味が変わっていくこともあるというのも面白いところです。例えば、もともとは引っ込み思案なタイプの人が、経験を重ねることで、人前に出るのが得意になるといった変化も起こり得ます。年齢を重ねたり、様々な経験をすることで、自分自身の性格も少しずつ変化していくように、エニアグラムのタイプも固定されたものではないのです。 つまり、エニアグラムは自分自身を深く知るための、生涯を通して学び続けるための道具と言えるでしょう。自分自身と向き合い、理解を深めることで、より豊かな人生を送るためのヒントを与えてくれる、そんな魅力にあふれた体系です。
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関連援助技術:人と社会をつなぐ

人と人が支え合う社会を作るために、「関連援助技術」は大切な役割を担っています。これは、困りごとを抱えた人々、あるいは地域全体がより良く暮らしていくために、様々な方法で手助けをする技術のことです。 この技術は、直接困っている人に手を差し伸べるだけではありません。社会全体の仕組みや環境づくりを通して、間接的に人々を支えることも含まれます。 例えば、困りごとを抱えた人が相談できる窓口を設けたり、必要なサービスを受けられるよう様々な機関と連携したりするのも、関連援助技術の一つです。また、一人ひとりの状況に合わせて、どんなサービスが必要かを見極め、計画を立てる「ケアマネジメント」も重要な技術です。 さらに、心の悩みに寄り添い、解決に向けて一緒に考え、支えていく「カウンセリング」も、この技術に含まれます。そして、様々な支援を行う人たちが、より質の高い支援を提供できるよう、指導や助言を行う「スーパービジョン」も大切な要素です。それぞれの地域で必要なサービスをつなぎ、協力し合える関係を築くことも、この技術の重要な側面です。 社会の状況や人々の求めるものは常に変化していきます。そのため、関連援助技術も、それらに合わせて常に学び続け、進化させていく必要があります。そして、援助を行う人は、人としての尊厳を何よりも大切にし、相手が自分の力で生きていけるよう、責任感と誠実さを持って支援にあたる必要があります。 温かい心と柔軟な対応で人々に寄り添い、誰もが安心して暮らせる社会を築くことが、関連援助技術の根底にある大切な考え方です。