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医療

のどちんこの腫れ:口蓋垂炎

口蓋垂炎とは、普段はのどちんこと呼ばれる口蓋垂が炎症を起こし、腫れてしまう病気です。この口蓋垂は、軟口蓋と呼ばれる口の中の奥の上の部分からぶら下がっている小さな突起物です。 口蓋垂炎になると、この口蓋垂が赤く腫れ上がり、痛みや異物感を引き起こします。 口蓋垂炎の主な原因は、細菌やウイルスによる感染です。風邪やインフルエンザなどに罹患した際に、これらの病原体が口蓋垂にも感染し、炎症を引き起こすことがあります。また、アレルギー反応も口蓋垂炎の原因となることがあります。特定の花粉や食べ物、ハウスダストなどにアレルギーを持つ人が、それらのアレルゲンに曝露されると、口蓋垂が腫れ上がる場合があります。さらに、タバコの煙や排気ガスなどの刺激物、熱い食べ物や飲み物なども、口蓋垂を刺激し、炎症を起こすことがあります。まれに、口蓋垂を誤って噛んでしまったり、熱いものを飲み込んで火傷を負ったりすることで、口蓋垂炎になることもあります。 口蓋垂炎になると、のどの痛みや異物感が最もよく見られる症状です。特に、唾を飲み込む時や食事をする時に痛みが増すことがあります。また、腫れた口蓋垂が気道に近づき、呼吸がしづらくなることもあります。さらに、口蓋垂が腫れることで声がかすれたり、こもったように聞こえたりすることもあります。発熱や咳、鼻水などの症状を伴う場合もあり、これらの症状は原因となった感染症によるものです。多くの場合、口蓋垂炎は数日から1週間程度で自然に治癒します。うがい薬でうがいをしたり、のど飴を舐めたりすることで、症状を和らげることができます。しかし、症状が重い場合や長引く場合、呼吸困難などの症状が現れた場合は、医療機関を受診する必要があります。医師は症状に合わせて、抗生物質や消炎鎮痛剤などを処方することがあります。また、アレルギーが原因の場合は、抗ヒスタミン薬などが処方されることもあります。