こわばり

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リウマチと日常生活の介助

関節リウマチは、体のあちこちの関節に炎症が起こり、痛みや腫れが現れる病気です。炎症は滑膜と呼ばれる関節を包む膜に起こり、これが長引くと関節の軟骨や骨が破壊され、関節が変形したり動かなくなったりします。進行すると日常生活に大きな影響を及ぼし、着替えや食事、歩行といった基本的な動作が難しくなることもあります。 この病気の原因ははっきりとは分かっていませんが、自分の免疫システムが誤って自分の関節を攻撃してしまうことが主な原因と考えられています。遺伝的な要素も関係していると考えられていますが、必ずしも遺伝するわけではなく、同じ家系でも発症しない人がいることも少なくありません。また、喫煙や細菌、ウイルス感染なども発症に関わっている可能性が指摘されています。 初期症状としては、朝起きたときの手足のこわばりや関節の痛みが挙げられます。特に手指や手首、足指といった比較的小さな関節に症状が出やすい傾向があります。病気が進むと、膝や肩、肘といった大きな関節にも炎症が広がり、日常生活での動作が困難になることもあります。 関節リウマチは早期発見、早期治療が何よりも大切です。適切な治療を行わずに放置すると、関節の破壊が進んでしまい、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。治療には、痛みや炎症を抑える薬、免疫の働きを調整する薬など様々な薬物療法が用いられます。また、関節の動きを良くするための運動療法や温熱療法などの物理療法、変形がひどい場合には手術療法を行うこともあります。 日常生活では、関節に負担をかけすぎないよう注意することが重要です。無理な運動や重いものを持つことは避け、適度な休息を挟みながら活動しましょう。適度な運動は関節の機能維持に役立ちますので、医師や理学療法士の指導のもと、無理のない範囲で行うことが推奨されます。バランスの取れた食事を摂り、心身ともに健康を保つことも大切です。関節リウマチは長く付き合っていく病気であるため、患者さん自身も病気についてよく理解し、積極的に治療に取り組むことが大切です。周りの家族や友人、医療従事者の理解と協力も、患者さんの支えとなります。
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強直:知っておきたい基礎知識

強直とは、関節の周囲の筋肉が過度に緊張し、硬くなる状態を指します。これは、筋肉の緊張が慢性的に高まっていることが原因です。関節を動かそうとすると抵抗があり、滑らかに曲がったり伸びたりすることが困難になります。まるで関節がさび付いて固まったように感じられ、日常生活での動作に支障をきたすこともあります。 強直は様々な原因で起こります。例えば、パーキンソン病などの神経の病気や、特定の薬の副作用として現れることがあります。また、脳卒中や脳腫瘍など、脳に損傷を受けた場合にも強直が生じることがあります。さらに、年齢を重ねると筋肉が硬くなりやすい傾向があるため、お年寄りで強直が見られることも少なくありません。 強直の程度は様々です。軽い場合は、関節の動きが少しぎこちなくなる程度ですが、重い場合は、関節が完全に固まってしまい、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。例えば、食事や着替え、トイレに行くといった基本的な動作が難しくなる場合があります。さらに、強直が長く続くと、関節の変形や痛みを引き起こす可能性もあるため、早期の診断と適切な対処が重要です。 強直の症状は、他の運動の障害と似ている場合もあるため、自己判断せずに医療機関を受診し、専門の医師による正確な診断を受けることが大切です。医師は、症状や身体の診察、画像検査などを通じて原因を特定し、適切な治療法を選択します。治療法としては、薬物療法や理学療法、手術などがあります。理学療法では、関節の可動域を広げるための運動やストレッチを行います。また、日常生活での動作を支援するための自助具の利用も有効です。 強直は早期に発見し、適切な対処をすることで症状の進行を抑え、日常生活の質を維持することができます。気になる症状がある場合は、ためらわずに医療機関に相談しましょう。